医療ニュース

2007年5月14日(月) 卓球ラバー用接着剤で意識不明

 厚生労働省は5月10日、「バタフライ」のブランド名で知られる卓球用品メーカー「タマス」が販売するラケットのラバー用接着剤を使った岡山県の40代男性が、アレルギー反応を起こし一時意識不明になったことを発表しました。(報道は5月11日の毎日新聞)

 同じ接着剤はこれまでに約12万本出荷されており、同社は製品回収を急いでいます。

 厚労省やタマスによりますと、男性は3月中旬、自宅でラケット本体にラバーを張り付けるため同社の接着剤「スーパーロング・チャック」(250ミリリットル入り)を付属品のはけで塗っていたところ、気分が悪化し、病院に着いたところで呼吸困難になり意識を失いました。2週間後に意識が回復し、現在は快方に向かっているそうです。

 厚労省は1973年から、家庭用品に含まれる有害物質が原因とみられる事故報告を都道府県から受けていますが、接着剤で重篤な症状が出たケースは初めてだそうです。

 ただ、この接着剤には、シクロヘキサンなどの有機溶剤が含まれており、健康への影響などを考慮し、国際卓球連盟が来秋からの使用禁止を決めていたそうです。