医療ニュース

2007年9月3日(月) 日本脳炎のワクチンが供給不足に

 日本脳炎の定期予防接種の再開が早くても2009年度にずれ込む見通しとなりました。新しいワクチンの開発が遅れていることがその理由です。

 旧型ワクチンは重い副作用が報告されたことから2005年に中止され、従来の予定では、この夏から新型ワクチンが供給されるはずでした。2009年に新型ワクチンが開始されたとしても、予防接種の空白期間が4年以上になってしまい、感染拡大が懸念されます。

 日本脳炎は、予防接種法に基づく定期接種の対象で、12歳になるまでに合計4回受けることが努力義務とされています。しかし、旧型ワクチンは運動障害などの副作用の報告があったために、厚生労働省は2005年7月に、自治体に対し「接種の積極的な勧奨をしない」ことを勧告し、ワクチン製造は中止されました。

 厚生労働省によりますと、ワクチン製造会社2社が新しいワクチンの開発をすすめており、当初は今年度から供給開始予定とされていましたが、臨床試験で予想外の副作用が確認され、国の製造承認は2009年度以降の見通しとなりました。

 希望者は旧型ワクチンの接種を受けることができますが、すでに製造中止となっているため、昨年の使用量の約30万本と同じペースで出荷が続けば数年で在庫がなくなります。

 日本脳炎の感染者は、今年4月までの9年間で合計46人となっています。中国・四国地方が全体の43%、九州・沖縄地方が41%です。

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 日本脳炎は、日本脳炎ウイルスに感染することにより発症します。このウイルスは、ブタ→蚊→ヒトと、蚊(コガタアカイエカ)によって媒介されます。養豚場が近くにある人は特に注意が必要というわけです。

 リスクをとって(といってもかなり低いものですが)旧型ワクチンを接種するか、リスクを避けて蚊取り線香や虫除けクリームで対応するかの選択をおこなうべきなのかもしれません。

 参考までに、私はNPO法人GINAの活動でタイ国に渡航することがあります。タイでは、地域にもよりますが、マラリアやデング熱の被害が少なくありません。これらの感染症はワクチンがありませんから、私は蚊取り線香や虫除けクリームを必携しています。さらに、できるだけ"蚊帳(かや)"で寝るようにしています。

 最近の日本で"蚊帳"を見かけることはほとんどなくなりましたが、今一度、古人の知恵に頼ってみてもいいかもしれません・・・。

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2018/05/16

2018年4月17日より本ページで予告していましたように、2018年5月16日より麻疹風疹混合ワクチンの接種は、当院をかかりつけ医にしている方(及び当院に一度でも受診したことのある方)に限定させていただきます。