抗ヒスタミン薬

当院で処方することが比較的多い抗ヒスタミン薬の比較   
(下記は当院での臨床経験に基づいたものです。他院の見解と異なる場合もあります)


先発品名一般名強度眠気(*3)錠数飲む時刻薬価(*1) 
クラリチンロラタジン+-1-2食後望ましい27.6 
アレグラフェキソフェナジン+-1-4制限なし19.2 
アレジオンエピナスチン+++1-2制限なし31.1 
アレロックオロパタジン++++++1-4制限なし(寝る前)14.5 
ジルテックセチリジン++++++1-2寝る前16.5 
ザイザルレボセチリジン++++1-2寝る前33.0 
ビラノアビラスチン+++-1空腹時72.5 
タリオンベポタスチンベシル++1-4制限なし38.7 
エバステルエバスチン+++1-2制限なし31.9 
ディレグラフェキソフェナジン+エフェドリン+(*2)-4空腹時58.9 
デザレックスデスロラタジン+-1制限なし62.4 
ルパフィンルパタジンフマル酸+++1-2制限なし65.4 
ポララミンクロルフェニラミンマレイン酸+++++++++1-4制限なし5.7 

*1 薬価は1錠あたり。後発品があるものは後発品のもの。    
*2 エフェドリンの副作用に注意が必要    
*3 「眠気」で+がひとつでもついているものは車の運転を控えなければなりません。では、最後に内服してからどれくらい間隔をあければ運転できるか、という問題がでてきます。車の運転についてきちんと記載されたものはありませんが、国土交通省航空局が公表している「航空機乗組員の使用する医薬品の取扱いに関する指針」(平成17年3月30日)を基準とするのが一般的です。同指針は抗ヒスタミン薬については「少なくとも通常投与間隔の2倍の時間は航空業務に従事してはならない」としています。具体的には、内服回数が1日3回の場合は16時間、1日2回の場合は24時間、1日1回の場合は48時間あけなければならないことになります。「通常投与間隔」は抗ヒスタミン薬ごとに異なり、例えば、オロパタジンやベポタスチンベシルなら1日2回、セチリジンやエバスチンなら1日1回です。


参考:抗ヒスタミン薬が含まれる市販のアレルギー薬・感冒薬(2021年3月26日改訂)