風疹・麻疹(はしか)

参照:予防接種をしよう

参考:医療ニュース2017年5月29日「ワクチン1回では不十分~後遺症も残る麻疹脳炎~」

〇麻疹・風疹ワクチンの接種再開(当院に受診したことのない方も含む)について

2018年5月16日より麻疹風疹混合ワクチンは、当院をかかりつけ医にしている方に限定させていただいていましたが、2018年6月15日より、すべての方(当院に受診したことのない方も含む)に対する接種を再開いたしました。尚、今後の状況によっては、再び、当院をかかりつけ医にしている人限定とさせていただく可能性もあります。希望される方は早めに受診するようご検討ください。尚、麻疹単独ワクチンは当分の間、入荷の予定がありません。



〇ワクチン接種時の診察代について
当院をかかりつけ医にしている方は、ワクチン接種のみで受診されたときは診察代不要です。
当院に一度も受診したことのない方の場合は、ワクチン代以外に診察代が別途必要になります。


・ワクチン接種の手順について
・ワクチンに対する注意
・風疹Q&A



参照:
はやりの病気第119回(2013年7月)「VPDを再考する」
はやりの病気第109回(2012年9月)「これからの風疹対策」
はやりの病気第46回(2007年6月)「はしかの予防接種率はなぜ低いのか」
医療ニュース2014年3月3日 麻疹(はしか)が増加中


参考:生年月日でみる風疹ワクチン接種状況



現在大阪市では風疹ワクチンの助成をおこなっています。詳しくは下記を参照ください。
http://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000259598.html


厚労省の一般市民向けの風疹に関する情報は下記を参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansen
shou/rubella/index.html



次に該当するときは医療機関の受診を検討ください。

①風疹にかかったかもしれないとき

風疹の主な症状は、発熱、リンパ節腫脹、皮疹、の3つですが、必ずしもすべての症状がそろうとは限りません。なかには熱もリンパの腫れもなく、皮疹のみという場合もあります。自覚症状はたいしたことがなくても、風疹を他人(特に妊婦さん)にうつすとたいへんですから可能性があれば早めに医療機関を受診しましょう。


②妊娠の予定があるとき(ワクチン検討)

妊婦さんが風疹にかかってしまうと生まれてくる赤ちゃんが先天性風疹症候群という奇形の伴う重い病気を持って生まれてくる可能性がありますから、妊婦さんは絶対に風疹に感染してはいけません。
過去に風疹にかかったことがあると記憶していても抗体がないことがあります。これは実際にはかかっていなかった可能性があります。(なぜ、このようなことが起こるのかは「これからの風疹対策」を参照ください) また、過去に一度ワクチンを接種していても抗体が形成されていないこともあります。(2回接種していれば抗体形成はほぼ確実だと思われます)
妊娠中はワクチン接種ができませんし、ワクチン接種をしてから2ヶ月間は妊娠できません。したがって、妊娠を検討されている人はできるだけ早くワクチン接種をする必要があります。


③妊娠の予定がある女性と接する人(ワクチン検討)

妊婦さんに感染させると大変なことになりますからワクチン接種を検討ください。上に述べたように、「過去にかかった」という言う人でも実際には抗体が形成されていないことがあります。


ワクチン接種の手順について


ワクチン接種には次の2つの手順があります。

① 抗体検査を実施して陰性であれば接種する。
1回目の受診:抗体検査(3,000円)、風疹・麻疹2項目の抗体検査(4,000円)
2回目の受診:1回目の受診から2〜8後(検査方法によります)。抗体陽性であればそれで終了。
         抗体陰性であればワクチン接種

②抗体検査をせずにすぐにワクチンを接種する(注)。(1回の受診のみ)
風疹ワクチン(6,480円)
麻疹ワクチン(6,480円)
麻疹・風疹混合ワクチン(10,800円)


注:抗体がすでに形成されている状態でもワクチンを接種することは可能です。


ワクチンに対する注意

・副作用として、接種した部位が赤く腫れたり熱が出たりすることが稀にありますが、ほとんどは1~2日で引きます。重篤な副作用は極めて稀です。下記のサイトも参照ください。

KNOW・VPD MR(麻しん風しん混合)ワクチンhttp://www.know-vpd.jp/children/va_mr.htm

・ワクチンがなぜ必要か、というと、自分が感染しないために、というのもありますが、他人に感染させないようにするという理由が重要です。風疹は絶対に妊婦さんに感染させてはいけません。ワクチンに否定的な考えの人もおられますが(医療従事者の中にもいます)、リスクとベネフィットについてしっかりと検討されるべきかと思われます。



2017年4月26日更新
太融寺町谷口医院
院長 谷口恭