ニキビを治そう
”たかがニキビ、されどニキビ”と言われるように、ニキビ(尋常性ざ瘡)はありふれた疾患ですが、しっかりと治療をおこなわないとなかなか治りませんし、ニキビ跡を残すことになりかねません。特に、20代以降のニキビはきちんとした対策を取ることが必要です。ここでは、日頃よく受けるニキビに関した質問や当クリニックでの治療法をQ&A方式でお答えしていきます。
Q1 ニキビはなぜできるの?
Q2 生理の前になるとニキビができるんですけど・・・
Q3 ニキビの治療法は?
Q4 ニキビを起こす虫がいるって聞いたんですけど・・・
Q5 食べ物には気をつけなければならないのですか?
Q1 ニキビはなぜできるの?
A1 ニキビの正体は、脂腺性毛包(あぶらを分泌する毛穴)が侵される慢性の炎症です。面皰,赤い丘疹,膿疱などの皮疹が混在してみられます。面皰の形成が基本的な病変で、続いて炎症が起こります。ニキビができる理由は、ホルモンによる皮脂の分泌亢進、毛穴の部分の角化障害、アクネ桿菌(Propionibacterium
acnesなど)、炎症の惹起などいくつもの原因が重なって起こります。顔だけでなく、くび、背中などにできることもあります。
Q2 生理の前になるとニキビができるんですけど・・・
A2 生理の前のホルモン周期を黄体期と呼びますが、黄体期には黄体ホルモンと呼ばれるホルモンが分泌され、それが皮脂の分泌を促すからではないかと考えられています。生理になると自然に軽快することが多いため、必ずしも治療が必要ではありませんが、気になる方は黄体期のみ外用薬を使ってみるのもひとつの方法です。
Q3 ニキビの治療法は?
A3 当クリニックでは、患者さんごとに最も適すると思われる治療法をご紹介しています。次のような治療法があります。一部自費のものもありますが、診察代については保険診療可能です。
@ディフェリンゲル(アダパレン)
世界的には以前より第1選択薬(最初に使う薬)として広く普及していましたが、日本でも2008年10月より保険診療で処方ができるようになりました。
詳細は、はやりの病気第75回(2009年11月)
「ニキビの治療は変わったか」を参照ください。
Aイオウローション
古典的なニキビの治療薬です。症状によってはおすすめすることがあります。
B抗生物質
外用薬と内服薬があります。軽症であれば外用薬のみ、重症化すれば内服薬も処方します。
C低用量ピル
女性の患者さんにはピルも有効です。実際、2006年に改定されたピル(低用量経口避妊薬)のガイドラインには、ピルの避妊以外の効用としてニキビが加えられています。ピルは、ニキビ以外にも、貧血の改善、生理痛の軽減、内膜症の症状軽減、関節リウマチの症状改善、など様々な利点があります。太融寺町谷口医院でも処方をおこなっています。
Dその他
患者さんによっては漢方薬やビタミンB2、B6などを処方することがあります。(ただしビタミンの有効性については、以前は効果があるとされていましたが、最近は否定的な報告が多くなっています)
Q4 ニキビを起こす虫がいるって聞いたんですけど・・・
A4 ニキビを引き起こす虫の名前は毛包虫といいます。ヒトの皮膚に常在していますが、毛穴にたくさん棲息するようになるとニキビが生じます。中年以降の女性にできることが多く、鼻を中心に、おとがいなどの毛穴に一致してできる赤色のニキビです。治療方法としては、まず洗顔をしっかりおこなうことが大切です。抗生物質は効きませんから、それ以外の普通の(細菌性の)ニキビの治療をおこないます。
毛包虫によるニキビができる人は、長期間ステロイドの外用(もしくは内服)をしていることがあります。その場合、ステロイド治療の中止あるいは見直しをする必要があるでしょう。)
Q5 食べ物には気をつけなければならないのですか?
A5 チョコレートなどの食べ物がニキビの原因である、と言われることがありますが、科学的な証明はされていません。ただ、脂質の摂りすぎは皮脂の分泌を促進する可能性がありますから、チョコレート、ケーキ、脂もの、などの摂りすぎには注意した方がいいでしょう。
2010年8月4日
太融寺町谷口医院
院長 谷口恭
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