マンスリーレポート

2005年5月号 2005/05/08

 5月になりました。最近の私の出来事で大きなことと言えば、『偏差値40からの医学部再受験』の改訂第3版が、書店に並ぶようになったことです。おかげさまで、多くの方からご支持をいただき、またもや改訂版を上梓することができました。

 このホームページを見てくださる方も次第に増えてきており、最近はなかなか返事のメールを書けなくなってきてしまいました。なんとか、できるだけ多くの人に返事を書こうとは思っているのですが、時間的な制約がそれを妨げます。

 ただ、お寄せいただいたメールを読んだときに、すぐに返事を書かせてもらっている方もいます。そういう人のメールは、質問や意見の内容がはっきりとしており、こちらとしても返事を書きやすいのです。

 それに対して、答えようのないメールを受け取ったときは、何を書いていいか分からず、ついつい返事を怠ってしまうことになります。例えば、「自分は今成績がこれくらいですが、こんな成績で医学部に合格できるでしょうか」といった類の質問です。こういう質問には答えようがありません。「拙書を読んでください」とでも言えばいいのかもしれませんが、それでは答えになっていないでしょうし、すでに読まれた方からもこのようなメールをいただきますから返答に困ってしまうのです。
 
 以前から、ご意見の多かった「科目別勉強法」については、今回は5回目の「社会編」を公開しましたから、とりあえずこれで終了となります。

 『偏差値40・・・』では、具体的な勉強法をほとんど述べずに、試験勉強全般に通じる私なりの意見を紹介しています。そのため、「具体的な勉強法を教えてほしい」とか、「いい参考書を教えてほしい」という意見を多くの方からいただきました。私としては、あくまでも試験勉強全般の話だけにとどめておきたかったのですが、あまりにもこのような意見が多いために、科目別勉強法を連載したというわけです。

 「科目別勉強法」の連載は終了となりますが、また別の観点から具体的な勉強法が紹介できればいいなとも考えています。もしもこのようなことを紹介してほしい、という具体的な案がありましたら、ご意見をお寄せいただきたく思います。

 さて、私の仕事の状況ですが、先月から毎週水曜日に大学の外来をおこなうことになりました。

 私が、「日本一小さい診療所」を開業してから、ホームページや本の読者の方から、「診療所を訪ねたい」という内容のメールをいただくようになったのですが、私は原則としておすすめしていません。

 なぜなら、ほんとに日本一小さい診療所ですから、近所の人が気軽に健康のことを相談する場所としては、ある程度うまく機能しているように思いますが、遠くの方がわざわざ受診するような診療所ではないからです。駅からも遠いですし、できる検査やその場で処方できる薬も限られていますから、がっかりさせることになりかねないのです。

 もしも、私の診察を受けたいという方がおられましたら、水曜日に大学に来ていただけたらと思います。もっとも私は名医ではありませんし、単なるプライマリケア医ですから、ご満足のいく治療がおこなえるかどうかは分かりませんが・・・。

 (私の外来は、大阪市立大学医学部附属病院総合診療センターの毎週水曜日の外来です。受付は午前10時半までとなっています。受付で私を指名してくだされば受診できると思います。どのような訴えでも症状でもかまいません。)

 最近の病気のお話をさせてもらうと、驚くのがインフルエンザが5月になっても無くなっていないということです。普通、インフルエンザというのは年末からせいぜい2月末くらいに流行るものです。それが、今年は2月くらいから猛威をふるいはじめ、なんと5月に入ってからも患者さんが受診されるのです。

 もちろん一時に比べると患者さんは大幅に減少しました。代わって、気管支炎や扁桃炎、それから胃腸炎が流行りだし、インフルエンザが減っても患者さんの数はそう大きく減少していません。病原体というのはいつもなにかが流行っているものだということを再認識しました。

 それにしても暖かくなってきました。つい最近まで暖房が必要だったのに、今では昼間車に乗るときはエアコンが欠かせません。私は暑い季節が大好きです。なんとか数日間でも海のきれいなところに旅行に行きたいと考えていますが、今年の夏は実現するのでしょうか・・・。

 そういえば、私は医学部受験を目指している年にも一度だけ夏に旅行に行きました。これを読んでいる受験生の方に、おすすめしているわけではありませんが、私の場合その旅行が気分をリフレッシュさせてくれ、旅行から帰ってからの勉強の能率は格段にアップしました。

 このような「闇」(『偏差値40・・・』を読まれた方なら意味は分かりますね)も、一度検討されてはいかがでしょう・・・。