マンスリーレポート

2007年1月号 感謝!!

当ウェブサイトでもお知らせしましたように、12月14日にすてらめいとクリニックのレセプション・パーティをおこないました。午後6時から12時までのお好きな時間にお越しください、という形式だったこともあり、100人を超える方々が来てくださいました。この場でお礼申し上げたいと思います。

 パーティに参加された方々は本当に多種多様で、私が所属する大阪市立大学医学部総合診療センターの教授や助教授から、いわゆる社会的マイノリティとカテゴライズされることの多いコミュニティの方々まで、また、家族総出で出席された方や、遠方から(なんと東京からも!)お越しいただいた方もおられました。

 なかには私が初めてお会いする方もいました。以前からこのウェブサイトを読んでいてくれていた方、このウェブサイトや私の書いた本がきっかけで私とメールのやりとりをおこなうようになった方、また、私が普段懇意にしている人の友人の方など、多くの新しい出会いがありました。

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 すてらめいとクリニックは今月から保険診療が開始されました。これを書いている時点では、まだ診療開始から3日しかたっていませんが、それでもいろんな訴えの方が来られ、早くも「総合診療」の醍醐味を実感しているところであります。

 なかには、「(自分のこの症状は)どこの病院に行っても、分からないって言われるんです・・・」、と、まるで大学病院の総合診療科の外来でお会いする患者さんたちと同じような悩みを抱えている方も多く、総合診療の重要性を実感します。(尚、現在の医療法では「総合診療科」という科の標榜ができないために、すてらめいとクリニックでは「皮膚科・内科・アレルギー科」と標榜しています)

 すてらめいとクリニックでは、いろんな症状や疾患に対応できるようなクリニックを目指していますから、私だけでなく看護師をはじめとするスタッフも新たに覚えなければならないことの連続で大変です。幸いなことに、非常にやる気のあるスタッフばかりが集まったおかげで、私自身がスタッフに助けられることもしばしばです。スタッフの方々に感謝!!です。

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 私は毎年、年の初めに一年間のテーマを決めるのですが、今年のテーマは「貢献」としました。(去年は「勉強」、その前は「奉仕」でした)

 思い起こせば私の2006年は幸運の連続でした。NGOとしてGINAを立ち上げることができ、11月にはNPO法人GINAが誕生しました。国内だけでなくタイ人をはじめとする外国人の協力者も次々と現れ、タイでの支援活動も(まだまだ不十分ですが)一応は軌道に乗り、私が出張に行かなくても現地スタッフと電話やメールでやりとりするだけである程度の活動ができるようになりました。まだまだ寄附金は不足しており、今後どうやって支援額を増やしていくかが課題ですが、それはこれから対策を考えていく予定です。

 GINAだけではありません。日頃の臨床においては、指導をしてくださる先生方のおかげで医師としての知識や技術が向上したことを自覚できますし、多くの患者さんたちからも学ばせてもらうことができました。

 そして、やはりいい物件が見つかって、すてらめいとクリニックをオープンできたことはこの上ない幸運でしょう。なにしろ、日頃から「こんなきれいなビルで仕事ができればいいなぁ・・・」と思っていたビルが私に紹介され、ビルのオーナーのご好意でクリニックを開院することができたのですから。さらに、やる気のあるスタッフが集まったことも私に運があるからでしょう。

 これだけ幸運に恵まれたことに対して私がすべきことは、社会に対する「貢献」であるに違いありません。貢献するのは、患者さん、GINAが支援しているタイのエイズ患者さんやエイズ孤児、そして私を日々支えてくれているスタッフに対してもです。