医療ニュース

2007年1月25日(木) 国連が糖尿病対策強化を決議   谷口 恭

国連が対策強化をおこなう疾病と言えば、結核、マラリア、HIVなどの感染症が有名ですが、先月の総会では糖尿病への対策強化が決議されました。感染症以外の疾患が特定の疾患対策で決議されたのは今回が初めてだそうです。

 1月22日の毎日新聞によりますと、国連が発表した決議文で、糖尿病が「深刻な合併症を引き起こし、経済的負担も大きい慢性疾患」と位置づけられています。毎年11月14日は国連が定める「世界糖尿病デイ」となるそうです。

 国際糖尿病連合(IDF)によりますと、現在の世界の糖尿病患者は現在2億4,600万人で、成人人口の5.9%を占めます。2025年までに3億8千万人に増加し、糖尿病とその合併症の医療費は3,025億ドル(約36兆円)を超えるとみられています。

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 糖尿病は、私が子供のころはぜいたく病だと言われていましたが、最近は世界全体がぜいたくになってきたからなのか、もはや先進国のみの病気ではありません。実際、中国やタイでも糖尿病の患者さんが急増しています。

 もちろん日本でも患者さんが増え続けています。2002年の厚生労働省の調査では、患者740万人、予備軍880万人と推計されています。

 糖尿病は早期発見、早期治療が一番です。気になる人は検査を受けましょう。