医療ニュース

2008年10月5日(日) 抗生物質「ガチフロ」が販売中止に

 「ガチフロ」という抗生物質が2008年9月30日をもって販売中止となりました。

 FDA(米国食品医薬品局)が先月ガチフロ(一般名ガチフロキサシン)と同じ成分の製剤を承認医薬品リストから削除したことを受けて、製造元の杏林製薬が決定しました。また、以前から副作用が問題になっていたという背景もあります。

 ガチフロは、日本では2002年に承認され処方されるようになりましたが、発売後間もなく厚生労働省が「緊急安全性情報」を出し、医療機関に注意を呼びかけました。これは副作用として重篤な血糖値異常の報告が相次いだからです。(9月30日の読売新聞によりますと、副作用報告は延べ254人になります)

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 「ガチフロでなければ治らない」という感染症は(私の知る限り)ありませんから、私個人としては、「緊急安全性情報」が出されてからは一度もガチフロを処方していません。(すてらめいとクリニックの患者さんにも一度も処方していません)

(谷口恭)