医療ニュース

2008年12月1日(月) イギリスでもHIV新規感染が止まらない勢い

 日本では、HIV感染が増加しているとのニュースを頻繁に目にしますが、イギリスでも増加の一途をたどっているようです。

 11月25日のBBC(Website版)によりますと、2007年のHIV陽性者は推定77,400人で、前年(2006年)の73,000人を上回っています。2007年に新たにHIV感染がわかった人は7,734人で、ここ数年は増加傾向にあります。

 新規に感染が判った41%は男性同性愛者ですが、注目すべきは、女性から感染している男性で、2003年には540人だったのが、2007年には960人と大幅に増加しています。女性から感染している男性の大半は海外で感染している、とBBCでは報じています。

 一方、静脈注射(針の使いまわし)での感染は180人、母子感染が110人となっており、これらは増加傾向にありません。
 
  昨年感染が判った31%は、発見が遅く適切な治療のタイミングを逃しているようです。(おそらく「いきなりエイズ」という意味だと思われます)

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 BBCは、検査体制が不充分なことと、国民のHIVに対する意識が低下していることを指摘していますが、これは日本でも同じでしょう。

 男性が海外の女性から感染するケースが多いことはイギリス(や他のヨーロッパ諸国)では度々指摘されており、圧倒的に多いのがタイの女性からの感染です。

(谷口恭)