医療ニュース

2008年12月28日(日) 日本、糖尿病患者が2千万人以上に

 予備軍も含めると糖尿病の患者が2,210万人に上る・・・

 これは、厚生労働省の「2007年国民健康・栄養調査」で明らかになり同省が12月25日に発表した内容です。(報道は12月26日の共同通信)

 2,210万人というのは、1997年からの10年間で約1.6倍、国民の4.7人に1人が該当することになります。2006年と比べても340万人の大幅増加です。

 この調査は、2007年11月、無作為に抽出した約6000世帯を対象に実施され、回答者のうち、成人男女計約4000人の血液検査結果などを基に推計されています。

 糖尿病の診断指標であるHbA1C(ヘモグロビンA1C)の値(正常値は5.6%未満)が6.1%以上の「糖尿病が強く疑われる人」が約890万人(前年約820万人)、5.6%以上6.1%未満の「糖尿病の可能性を否定できない人」は約1,320万人(同1,050万人)で、合わせて約2,210万人となります。

 年代別の人口に占める割合は70歳以上が37.6%で最も多く、60代35.5%、50代27.3%、40代15.3%、30代6%となっています。

 調査対象者で「強く疑われる」(HbA1C 6.1%以上)との結果が出た人のうち、39.2%が「ほとんど治療を受けたことがない」と回答しています。

 国民の間で生活習慣病の危険が急速に広がっている実態が浮き彫りになったかたちとなり、同省は「食生活の乱れや、運動不足がなかなか改善されていないのが大きな要因」(生活習慣病対策室)としています。

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 太融寺町谷口医院では、30代の糖尿病の人がよく見つかります。たまたまおこなった尿検査が発覚のきっかけになることもありますし、トイレが近い、喉がよく渇く、などの症状から判ることもあります。

 しかしながら、尿糖が見つかったり、喉が渇くなどの症状がでたりしている状態では、糖尿病がかなり進んでいることが多く、できればもっと早い段階で血糖値が上昇していることを知りたいものです。

 気になる人は早めに検査を受けるべきでしょう。

(谷口恭)