医療ニュース

2008年6月1日(日) 百日ぜき、過去10年で最多

 昨年あたりから百日咳が急激に増えていますが、国立感染症研究所の報告によりますと、5月12日から18日は過去10年間で最多の325人を記録しています。(報道は5月27日の毎日新聞)

 最近の百日ぜきは、小児だけでなく成人にも増えているのが特徴で、この週の報告も成人患者が113人と全体の35%を占めています。

 2008年の5月18日までの累積報告数は2,177人で、そのうち成人は38%の817人です。過去10年の同期比で最多だった2000年の累積報告数は1,365人ですから、今年は記録を更新しそうな勢いです。

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 成人の百日ぜきは、小児のものに比べると、症状も検査データもはっきりとしないことが多く、また気管支炎などで処方される抗生物質で治癒することも多いので、実際には報告数よりもずっと多い可能性があります。

 長引く咳で悩んでいる方がおられたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。

(谷口恭)