医療ニュース

2009年3月27日(金) 子供の誤飲にご注意を!

 ビーズやコインなどを子供が口や鼻に入れてトラブルになる事故が6年間で2,995件。

 国民生活センターの調査でこのようなことが分かりました。(報道は3月17日の読売新聞)

 この調査は、2003年4月以降に10歳未満の子供におこった誤飲事故をまとめたものです。

 異物が体内に入った症例を部位別に見ると、一番多いのが腹部の37.1%、次いで食道(24.4%)、口(17.5%)、鼻やのど(11.6%)と続きます。

 誤飲したものとして多いのは、タバコ、碁石、ビーズ、ビー玉など、家庭内の身近なものが大多数を占めています。

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 私が小児科で研修を受けていた頃、「おもちゃやお金(硬貨)を飲み込んだ」、という理由で外来に駆け込んでくる親御さんがときどきいました。レントゲンを撮影し、肛門から取り出せそうなものは浣腸などを試みますが、やむを得ず内視鏡で取り出さざるを得ないこともあります。

 多くは事なきを得るのですが、ボタン型の電池などの場合は粘膜を腐蝕させるため危険な場合があります。実際、国民生活センターによりますと、「3歳男児がボタン電池を鼻に入れたまま1か月気づかず、鼻の内部組織が壊死(えし)した」というような報告もあるようです。

 当たり前のことですが、子供の手の届くところに小物類を置かないようにしましょう。

(谷口恭)