医療ニュース

2009年4月4日(土) 障害者の解雇が急増

 企業での障害者の解雇が急増しています。

 昨年10月から今年(2009年)2月までの5ヶ月間で、1,446人もの障害者が解雇されていることが、4月3日、厚生労働省のまとめで明らかとなりました。(報道は4月4日の日経新聞)

 障害者を解雇した企業はハローワークへの届け出義務があります。厚生労働省によりますと、解雇者数は、昨年度上半期は787人と例年並みでしたが、下半期に急増しています。12月が265人、今年1月は370人と増加を続け、2月は452人に達しています。

 ハローワークを通じた就職件数も昨年4月から今年2月で39,569人と前年同期比2.7%減となっています。近年は年約10%の伸びを続けていましたが、一気に減少に転じたことになります。

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 不況だから障害者を解雇、というのはひどい話に聞こえますが、雇用者側も解雇したくてしているわけではないでしょう。解雇しなければ企業が倒産するかもしれないからやむを得ず解雇しているものと思われます。

 では、不況の責任は行政にあるのかといえば、部分的にはあるかもしれませんが行政だけのせいではないでしょう。

 誰が悪いというものではありません。せめて、「誰もが障害者に優しい社会」を目指したいものです。(では、何をすればいいのかというのは大変むつかしい問題ではありますが・・・)

(谷口恭)