医療ニュース

2010年2月3日(水) 杉並区、大田原市でもHPVワクチン全額助成

 新潟県魚沼市に続き、兵庫県明石市でも10代前半の女子に対する子宮頚ガンのワクチン(HPVワクチン)の全額公費負担がおこなわれることになったことをお伝えしたばかりですが(下記注参照)、東京都杉並区、栃木県大田原市でも同様の政策が発表されました。

 東京都杉並区では、2010年度から区内在住の新中学1年生女子を対象に、全額公費負担でHPVワクチンの接種がおこなわれるようです。対象者には杉並区外の私立中学に通学する生徒も含まれ、接種対象者は合計で約1,600人となるそうです。(報道は2月2日の毎日新聞)

 栃木県大田原市では、2010年度から市内の小学6年生女子児童を対象に接種を開始するそうです。対象の児童は市内23校で合計347人となるそうです。(報道は2月2日の毎日新聞)

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 栃木県大田原市というところは医療費の公的補助に積極的で、栃木県が2010年度から小学6年生までの医療費を無料にするという政策を決定していますが、同市は独自に中学3年生までを無料にすることを発表しています。

 これで合計4つの自治体でHPVワクチンの全額助成が決定されたことになります。これから他の自治体でも、少なくとも検討はおこなわれるようになるでしょう。今後の報道に注目していきたいと思います。

(谷口恭)

参考:
はやりの病気第77回「子宮頚ガンのワクチンはどこまで普及するか」
医療ニュース2010年1月23日「魚沼市に続いて明石市でもHPVのワクチン無料」