医療ニュース

2010年3月25日(木) 5キロ以上の体重減少で高い死亡リスク

 太り気味が長生きする、という意外な研究結果が相次いでいるということを1年ほど前から何度かお伝えしていますが、今回お伝えする情報も少し似ているかもしれません。

 中年以降に5キロ以上体重が減ると、体重の変動のない人に比べ、死亡リスクが男性で約4割、女性では約7割も上昇する・・・

 これは、3月23日、厚生労働省研究班が発表した疫学調査の結果です。(報道は同日の日経新聞、共同通信など)

 この調査では、ガンや循環器疾患にかかったことのない健康な40~69歳の男女約8万人を対象としています。調査開始時点で体重を測定し、5年後に再び体重を計測しています。この間の体重変化をもとに、男女別に、①大幅減少(5キロ以上)、②小幅減少(2.5~4.9キロ)、③変動せず(2.4キロ以内の変化)、④小幅増加(2.5~4.9キロ)、⑤大幅増加(5キロ以上)の5つのグループに分類しています。

 2回目の体重測定後およそ9年間の追跡調査がおこなわれ、この期間中に合計4,232人が死亡しています。体重変化と死亡リスクとの関係を調べた結果、「③変動せず」に比べ、「⑤大幅増加」の死亡リスクは男性で1.29倍、女性で1.31倍となり、「①大幅減少」は男性で1.43倍、女性で1.7倍となっています。

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 この結果をまとめると次のようになります。

 中年以降の体重の変動はない方がよい。体重が5キロ以上増えても減っても死亡リスクは上昇する。しかし、体重が減ることの方が増えることよりもリスクが高くなる。そしてこの傾向は男性よりも女性で強く認められる。

 この調査から見えてこないのは、体重が減少した人は、食べても減っていったのか、減らそうとして(ダイエットをして)減ったのかということです。また、調査開始の時点の体重が適正だったのか、もともと太っていて体重減少により適正体重となったのか、またもともとやせていたのがさらに体重が減ったのか、ということも分かりません。

 当たり前のことですが、「中年にさしかかる前に適正体重を保ち、それ以降も極端な体重の増減がないように注意するべし」ということは間違いなさそうです。

(谷口恭)

参考:医療ニュース
2010年2月8日 「70歳以上の太っている人は寿命が長い?」
2009年10月13日 「「太りすぎ」が長生き?」
2009年6月11日 「やはり長生きするのは太り気味か...」
2009年4月30日 「太った方が長生きする!?」

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