医療ニュース

2010年4月2日(金) 喫煙率は「東高西低」

 喫煙率は東が高く西は低い・・・

 国立がんセンターがん対策情報センターが、3月26日に公表した都道府県別の成人喫煙率からこのようなことが言えそうです。

 最新の2007年のデータでは、喫煙率が最も高い都道府県が北海道の31.5%、最も低いのは島根県で21.0%と実に10%以上の差があることが分かりました。

 この調査は、厚生労働省がおこなっている「国民生活基礎調査」で、2001年から3年に一度調査している喫煙状況で「毎日吸う」と「時々吸う」と答えた人を集計し分析しています。

 喫煙率の全国平均は2001年には30.5%でしたが、2007年には25.6%と大きく下がっています。2007年の喫煙率が高いトップ3は、北海道、青森、宮城で、低いのは、島根、鹿児島、奈良の順です。

 男女別では、男性は青森、北海道、福島、女性は北海道、東京、神奈川となっています。

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 この調査の詳細は、

http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics06.html

でみることができます。

 全国の喫煙率をよくみてみると、最も目立つのが北海道の女性です。女性の全国平均が12.7%なのに対して、北海道は20.6%です。2位の東京が14.9%ですから、いかに北海道の女性の喫煙率が高いかがわかります。

 寒い地域ではタバコが恋しくなるのでしょうか。参考までにG8の国別喫煙率(2002年)をみると、男性では、1位がロシアで63.2%です。(2位は日本の52.8%です)

 また、暖かい地域ではタバコがなくてもやっていける人が多いのでしょうか。きちんとしたデータはみたことがありませんが、一般にアフリカでは喫煙率が低いと言われています。もっとも、アフリカにはカート(チャット、カットなどとも呼ばれることがあります)があり、1日中カートの葉を噛んで中毒になっている人が大勢いますが・・・。

注:「国民生活基礎調査」は1986年から厚生労働省が毎年実施している世帯ごとの調査ですが、3年に一度大規模調査がおこなわれ、そのなかで保健、医療、福祉、介護なども調べられています。最新の大規模調査は2007年に実施されました。

(谷口恭)