医療ニュース

2010年6月2日(水) 年の離れた相手と結婚すると・・・

 7~9歳若い男性と結婚した女性は早死にする・・・
 年上の女性と結婚した男性も早死にする・・・ 
 一方、7~9歳若い女性と結婚した男性は長生きする・・・
 同年代の男性と結婚した女性は最も健康的・・・
 
 これらは、医学誌『Demography』2010年5月号に掲載された論文のなかで紹介されている調査結果です。

 この研究は、ドイツのMax Planck人口統計研究所が、デンマークの夫婦約200万組を対象としおこなったものです。

 女性からみたときには、冒頭で述べたように、大きく年齢が離れた若い男性と結婚すれば死亡リスクが上がり、また、大幅に年上の男性と結婚しても寿命が短くなるという結果がでています。つまり、女性からすれば、最も長生きする選択肢は、「年の近い男性と結婚する」ということになります。

 一方、男性からみた場合は、冒頭で述べたように、年上の女性と結婚した場合は死亡リスクが増大していましたが、7~9歳若い女性と結婚した場合は、逆にリスクが減り、長生きできるという結果になっています。

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 この結果を短い言葉でまとめてみると、女性は年の近い男性と結婚するのが最も健康で、男性は若い女性と結婚するのが最善、ということになります。

 さらに、若い男性と若くない女性の結婚は共に早死にし、その逆(若い女性と若くない男性)の場合は、男性は長生きするけど女性は短命となります。とすると、このカップル(若い女性と若くない男性)は、年は離れているけど死ぬのは同じ時期(で共に幸せ?)、となるかもしれません。

 この研究は、200万組という膨大なデータを解析していますから、それなりに信憑性がありますが、デンマークと日本では社会や文化が異なるでしょうから、日本でも同じ結果がでるとは限らないと思います。

 まちがっても、この論文に影響を受けて、パートナーを変えようなどとは思わないように・・・。

(谷口恭)

注:この論文のタイトルは、
「How Does the Age Gap Between Partners Affect Their Survival?」
で、下記URLで概要を読むことができます。

http://muse.jhu.edu/login?uri=/journals/demography/v047/47.2.drefahl.html