医療ニュース

2010年7月17日(土) 高齢になってからの体重増加も糖尿病リスク

 若年者もしくは中年者の肥満が糖尿病のリスクとなるのは言わば常識となっていますが、これまで高齢になってからの体重増加については充分な検証がなされていませんでした。

 65歳を越えてからの体重増加、特にウエストの増加が、(2型)糖尿病のリスクを上昇させる・・

 このような新しい研究結果が発表され、医学誌『JAMA』2010年6月23/30日号に掲載されています(注1)。

 この研究は米国ワシントン大学のMary Biggs氏によりおこなわれています。研究の対象者は1989~2007年に実施された心血管健康調査(Cardiovascular Health Study)に参加した65歳以上、約4,200人であり、各個人の詳細なデータが分析されています。調査開始当時、糖尿病と診断された人はなく、BMI(注2)、ウエスト周囲、ウエスト/ヒップ比などのデータが収集され、平均12年間追跡されています。

 その結果、研究開始時でこれらの数値が最も高い人では、糖尿病リスクが4.3倍であることがわかりました。さらに、65歳以上の男性でBMIが28.7を超えると、23.3未満の人よりも糖尿病リスクが5.6倍高く、女性では3.7倍高くなっていることがわかりました。

また、男性でウエストが104.6センチを超えると、89.1センチの人に比べ糖尿病リスクは5.2倍に上昇しています。女性ではウエスト101.1センチを超えると、78.6センチに比べリスクは3.6倍となっています。

 さらに、中年期の体重変化もリスクに大きく影響し、50 歳で正常体重の人が65歳時点またはそれ以降の体重増加が13~20ポンド(約6~9キロ)だと糖尿病リスクが1.3倍、体重増加が20ポンド(約9キロ)を超えるとリスクは3.2倍と上昇しています。50歳時点で過体重あるいは肥満があれば、この影響はさらに大きく、体重増加が多いほど糖尿病リスクが高まることもわかりました。

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 結局のところ、いくつになっても太りすぎは糖尿病のリスクがあがりますよ、というのが結論になりそうです。○○歳になったから太ってもいい、とはならないということです。

(谷口恭)

注1:この論文のタイトルは「Association Between Adiposity in Midlife and Older Age and Risk of Diabetes in Older Adults」で、下記のURLで概要を読むことができます。

http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/303/24/2504?maxtoshow=&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=Mary+Biggs&searchid=1&FIRSTINDEX=0&resourcetype=HWCIT

注2:BMIはBody Mass Indexの略で、体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割って算出します。例えば、体重88キログラム、身長2メートルの人であれば、88÷2の2乗=88÷4=22となります。

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