医療ニュース

2012年10月12日(金) 10月15日は「世界手洗いの日」

 10月1日が「コーヒーの日」ということを先日お伝えしましたが、10月15日は「世界手洗いの日」です。これはユニセフによって2008年に定められたものです。

 ユニセフによりますと、5歳の誕生日を迎えずに、命を終える子どもたちは世界中で年間760万人もいるそうです。もしも清潔に手洗いができていれば年間100万人もの子供たちの命を守ることができるそうです。

 日本ユニセフ協会は、日本の子供たちにも正しい手洗い方法を知ってもらうために専用ウェブサイトを設けています(注1)。

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 手洗いが感染症予防に大変有効なのは言うまでもないことであり、我々日本人のことだけを考えるならば、わざわざ「手洗いの日」など意識しなくてもいいのではないか、と個人的には思います。

 しかし、世界には、石ケンがないどころか、充分な水がなくて手洗いが充分にできない子供(大人もですが)が少なくない、ということを多くの人に思い出してもらう日になればいいなと思います。

 トイレで大便をした後に、お尻を手でふいて、その手を洗える水が不十分、というのは実際にそのような地域に行ってみないとわかりにくいかもしれません。清潔な便器と清潔な紙が用意されていて、手洗いに充分な水と石ケンが使えて、しかもお尻をふいた紙をそのまま便器に流せる、というのは、実は大変贅沢なことなのです。(下記、マンスリーレポートも参照ください)

谷口恭

参考:マンスリーレポート2012年9月号 「トイレの使い方、間違ってませんか?」

注1:このウェブサイトのURLは下記です。ビデオやポスターもダウンロードできますので教育者の方は子供たちに教えるツールになるかもしれません。
http://handwashing.jp/