医療ニュース

2012年1月6日(金) いろんな「風邪」が大流行

 昨年(2011年)からマイコプラズマ、RSウイルスなどによる「風邪」が大流行していますが(下記医療ニュース参照)、インフルエンザも加わり、その勢いはまったくおとろえていないようです。

 12月12日から18日までの都道府県別の統計をみてみると、インフルエンザは宮城が最多で、愛知、三重、岡山、愛媛と続いています。マイコプラズマは、埼玉が最多で、沖縄、宮城、愛知、青森と続き、RSウイルスは、北海道、愛知、大阪、兵庫、静岡の順です。いずれの感染症も全国的に高い数字にあるといえます。

 このなかで、昨年末あたりからじわじわと増えだしていたインフルエンザが目立った増加をしています。2011年12月16日には、厚生労働省が正式にインフルエンザが「流行入り」したことを発表し、12月19~25日には、その前週の1.7倍にも報告数が増えています(注)。

 また、今年はいわゆる「おなかの風邪」も流行しており、なかでもノロウイルスによる胃腸炎が目立っています。12月30日の毎日新聞によりますと、今年は生でよく食べられている岩ガキが原因とみられる食中毒が多く、厚生労働省は「異例の事態」とみているそうです。

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 咳や咽頭痛が主症状の風邪(いわゆる上気道炎)であっても、おなかの風邪であっても手洗いとうがいが予防の基本です。おなかの風邪は、カキが問題となっているケースが多いようですから、少なくとも流行中は、生食はできるだけ避けた方がいいかと思われます。

(谷口恭)

注:インフルエンザについては厚労省の下記のサイトが参考になります。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/dl/houdou20111216-01.pdf

参考:
トップページ: インフルエンザ
医療ニュース2011年10月28日 「マイコプラズマ肺炎も過去最多、しかも・・・」