医療ニュース

2007年2月10日(土) 普及しない後発医薬品

 最近はテレビコマーシャルもおこなわれており、「後発医薬品(ジェネリック薬品)」という言葉が随分浸透してきているように思われます。後発医薬品とは、特許の切れた先発医薬品と同じ主成分のものでつくられている安価な薬剤です。

 しかし、実際は、普及しているのは言葉だけで、処方はそれほどされていないことが厚生労働省の調査で明らかとなりました。

 2月8日の共同通信によりますと、医師が処方箋に「後発品への変更可」と記載しても、実際に薬局で後発品が出されるケースは、このうち5.7%しかないことが分かりました。

 調査対象となった549の全国の保険薬局では、合計969,365枚の処方せんのうち、「変更可」と医師が記載していたものが17.1%に相当する165,402枚で、実際に後発品が出されたのはわずか9,452枚だったそうです。さらに調査対象となった全国549薬局のうち、4割弱にあたる210の薬局では後発品への変更を一切していなかったことも分かりました。

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 すてらめいとクリニックでは、薬を処方する際に、クリニックでお渡しするか、院外処方とするかを患者さんに選択してもらっています。オープンしておよそ1ヶ月が過ぎますが院外処方を希望された方はひとりもおらず、全員がクリニックでの処方を望まれます。

 患者さんからみたときには、同じ薬をもらうにしても院外処方の方が高くつきますし、すてらめいとクリニックでは後発医薬品中心の処方をおこなっていますから、当然と言えば当然なのでしょうが、医薬分業の利点を考えると院外処方を希望される方が少しくらいはおられてもいいのではないかと思います。

 院外処方を希望する人がいないことと、今回の調査結果は関係があるのかもしれません。