医療ニュース

2007年2月17日(土) インドネシアでデング熱がアウトブレイク!

 すてらめいとクリニックは東梅田という都心部に位置しているからなのか、海外帰りという患者さんが少なくありません。C型肝炎やマラリア、HIVなどの感染症を心配して受診される方が目立ちますが、これらの感染症以上に罹患しやすいのが「デング熱」です。

 先日も東南アジアでデング熱が流行しているというニュースをお伝えしましたが(「アジア渡航者はデング熱にご用心」2007年2月11日)、インドネシアでは大流行(アウトブレイク)しています。

 インドネシア保健省によりますと、同国では今年に入ってからデング熱に罹患した人がすでに2万人を超え、307人が死亡しています。(報道は2月14日のバンコクポスト)

 被害が特に多いのがジャワ島西部で4,958人が罹患し86人が死亡しています。また首都のジャカルタでも2,970人が罹患し9人が死亡しています。

 同国保健大臣のSiti Fadilah Supari氏は、罹患者及び死亡者はまだ増加するとみています。これは、今月上旬のジャカルタを中心とした集中豪雨による水害が原因のようです。

 デング熱ウイルスを媒介するネッタイシマ蚊は、きれいな水に卵を産みます。危険なのは、廃棄タイヤ、植木鉢、ドラム缶などです。東南アジアに渡航する際には、そのようなものが置いてある場所に近づかないことが重要です。また、蚊よけクリームの外用も必要でしょう。

 尚、世界全体でみると、デング熱には毎年約5千万人が罹患しています。圧倒的多数を占める地域が東南アジアと西太平洋地区です。