医療ニュース

2007年2月21日(水) 運動する男性は大腸がんの危険度が30%低い

 日常的に運動をしている男性は、あまりしない男性に比べて、大腸がんになる危険度が低いことが分かりました。

 これは厚生労働省研究班が2月20日発表したもので、同日の共同通信が報道しています。

 研究班は、1995年から2002年まで、全国9府県で40-69歳の男女約6万5000人を調査し、1日の運動量に応じて参加者をグループ分けし、大腸がん発症との関係を調べました。

 その結果、男性では運動量が多いグループほど大腸がんリスクが低くなることが確認されました。肉体労働や激しいスポーツを日常的にしている人は、ほとんど運動しない人に比べ発症の危険度が約30%低下していたそうです。大腸がんのうち結腸がんで特にこうした傾向が強く、1日3時間以上歩いたり立ったりする程度の運動でも一定の予防効果がみられたといいます。
 
 女性では今回、同様の傾向が確認できませんでしたが、研究班は「家事労働の影響を正しく評価できなかったためかもしれない。適度な運動は女性の健康増進にも役立つはずだ」としています。

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 大腸がんも含めた多くのがんは生活習慣病であると考えられています。運動が生活習慣病を予防するのは当然のことで、今回の調査結果は運動の重要性をあらためてクローズアップしたものだといえるでしょう。