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2007年9月3日(月) 人間ドックの受診者、「異常なし」が過去最低に

 日本人間ドック学会は、8月24日、2006年に人間ドックを受けた人のうち、検査項目に異常がなかったのは11.4%と、学会が集計を始めた1984年以来、最低だったことを発表しました。これまでの最低記録は2004と2005年の12.3%でした。

 集計対象は同学会などが指定する約800施設で人間ドックを受診した約295万人で、「異常なし」は約33万人にとどまっています。

 異常があった項目では食生活や運動など生活習慣に関連が深いものが目立ち、肝機能障害が26.2%と最多となっています。高コレステロール(25.4%)、肥満(24.4%)、高血圧(15.9%)と続いています。

 同学会は、外食産業やコンビニの普及により、食物に占める脂肪の割合が増えたことや、サラリーマンのリストラなどによるストレスが生活習慣を悪化させていることが理由と指摘しています。

 人間ドックで癌が発見されたのは6817件で、胃がんは前年と同水準、大腸がんと肺がんの割合がわずかに減少したのに対し、前立腺がんと乳がんは微増しています。

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 すてらめいとクリニックでおこなっている健康診断でも、「肝機能障害」「高コレステロール」「肥満」「高血圧」は、上位トップ4を占めます。そして、これらは同じ人がいくつも該当することが多いと言えます。

 いずれの場合も、早期発見をし、生活環境を改善すれば大事に至る可能性が極めて低くなる「異常」です。

 少なくとも年に一度は健康診断を受けましょう。