医療ニュース

2008年2月25日(月) アメリカで日本人がはしかの感染源

 米国CDC(疾病管理局)は、2月21日、昨年(2007年)夏にスポーツの国際大会で訪米した日本人の少年が感染源となって、米国内で日本人1人を含む合計6人がはしか(麻疹)を発症したことを発表しました。(報道は2月22日の共同通信)

 CDCによりますと、2007年8月に米国東部で開かれた大会に、日本から12歳の少年が参加し、米国滞在中にはしかを発症し隔離されています。日本に住むこの少年の兄弟もはしかの症状を発症していたそうです。

 国際大会では、主催者が海外参加者に対し、はしかの予防注射の証明書を提示させることを検討すべきだとしています。通常、日本以外の国では、はしかの予防注射が徹底していますから、近年の発生はほとんどありません。

 米国の保健関係者は「日本ははしかを輸出している」とこれまでも度々非難してきています。

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 海外ではしかを発症し、現地の人に感染させて隔離される・・・

 この少年に罪はないでしょうが、はしかのワクチン接種がきちんとされていない日本の公衆衛生は非難されてもしかたがありません。

 はしかだけではありません。B型肝炎ウイルスやインフルエンザのワクチン接種も日本は極めて低いのです。

 日本で先進国なみにワクチンが普及するのはいったいいつになるのでしょうか・・・

 参考までに、WHOは昨年、韓国がはしかの排除に成功したことを発表しています。

(谷口恭)