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2008年4月15日(火) "心の病"が63%、国家公務員の長期病欠

 2006年度に病気やけがで1ヶ月以上休んだ国家公務員は6,105人、そのうち63%がうつ病や統合失調症など"心の病"であることが、人事院の調査で判明しました。(報道は4月10日の共同通信)

 "心の病"が占める割合は、前回同様の調査がおこなわれた2001年には34%でしたから大幅に増加していることになります。

 国家公務員の長期病欠についてもう少し詳しくみてみましょう。

 長期病欠の原因の第2位が「ガンなどの腫瘍や白血病」で9.9%、第3位が「心筋梗塞などの循環器系疾患」で5.2%となっています。これらは、いずれも前回の調査より減少しており、"心の病"のみが急激に増加していることがわかります。

 年代別でみると、長期病欠全体に占める"心の病"の割合は、20代で81%、30代が73%、40代が66%、と、若年層ほど高い傾向にあるようです。

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 5年の間に、"心の病"が34%から63%に増えているということに驚かされます。

 人事院は、「国会対応などによる恒常的な長時間勤務や職場でのストレスの増加が主な原因」とみているようです。

 今回の調査は国家公務員のみですが、一般の会社員でデータをとってみても同じような結果となるのではないでしょうか。

 実際、すてらめいとクリニックにも、長時間勤務や職場でのストレスが原因と思われる"心の病"を抱えた患者さんがよく来られます・・・。

(谷口恭)