医療ニュース

2008年5月19日(月) 日本紅斑熱に注意

 ダニなどの虫刺されでクリニックを受診する患者さんは少なくありませんが、虫刺されに発熱が伴うと要注意です。ダニに寄生するウイルスや細菌が人間の体内に侵入した可能性があるからです。

 近年、日本紅斑熱と呼ばれる、ダニに刺された後、皮疹と発熱がでてくる感染症が増えています。

 日本紅斑熱は1984年に徳島県で初めて確認され、1999年に保健所への届出が必要な感染症に指定されました。2007年は全国で前年の2倍で過去最高の98件の届出がなされています。

 この日本紅斑熱が和歌山県で増えているようで、2007年までに38人が確認されているそうです。なぜか海岸から10キロ以内の地域に集中しており、なかには死亡例もあるといいます。(報道は5月3日の毎日新聞)

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 ダニが媒介する感染症は、日本紅斑熱の他にも、恙虫(ツツガムシ)病や、ライム病などもあります。虫刺されに加えて、発熱、倦怠感などが出現したときは、迷わずに医療機関を受診するようにしましょう。

(谷口恭)