医療ニュース

2015年8月7日 スパイシーフードで長生きできるか

 唐辛子などの香辛料が使われたスパイシーフードをよく食べる人は食べない人に比べて死亡リスクが14%も低い・・・

 これは医学誌『British Medical Journal』2015年8月4日号(オンライン版)に掲載された研究です(注1)。

 研究は中国・北京大学の学者によりおこなわれています。中国の一般住民487,375人(30~79歳)が研究の対象とされています。対象者は2004年から2008人に登録され、2013年まで追跡調査がおこなわれています。平均7.2年間(正確には「中央値」が7.2年)の追跡がおこなわれ、この期間中に20,224人が死亡しています。

 解析をおこなった結果、唐辛子などのスパイシーフードをほとんど食べない(週に一度未満)の人と比べると、週に1~2日食べる人では死亡リスクが10%低く、週に3日以上食べる人では14%低かったそうです。また、疾患別の調査では、スパイシーフードをよく食べる人は、ガン、(心筋梗塞などの)虚血性心疾患、呼吸器疾患による死亡リスクも少なかったそうです。

 男女比は特に認められなかったものの、アルコールを飲まない人の方が、より死亡リスクが低下していたそうです。

 さらに、どのようなスパイシーフードがより効果があるのかも解析されています。その結果、生の唐辛子に最も大きな効果があったそうです。この理由について研究者は、生の唐辛子にはカプサイシンやビタミンCが豊富に含まれていて、またビタミンA、K、B6、カリウムなども好影響を与えているかもしれないと考察しています。

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 そうか、では早速生の唐辛子を食べよう、と思っても、乾燥唐辛子やパウダー、チリソースならともかく、生の唐辛子(fresh chilli pepper)など日本人にはそう食べられるものではありません。

 研究の対象者が50万人近くですから、統計学的にはそれなりには意味のある研究と言っていいと思いますが、摂取したものは自己申告ですし、また民族による違いもあるでしょうし、現時点ではこの研究を我々日本人は「鵜呑み」しない方がいいと思います。

 また、唐辛子に含まれるカプサイシンが肥満を防ぎ、ガンのリスクを下げると言われることもありますが、どのようなものも「過ぎたるは及ばざるがごとし」という言葉のように度を過ぎてはいけません。

 生の唐辛子を食べ続けると、そのうち胃痛と下痢に悩まされることになるでしょう。

(谷口恭)


注1:この論文のタイトルは「Consumption of spicy foods and total and cause specific mortality: population based cohort study」で、下記URLで全文を読むことができます。

http://www.bmj.com/content/351/bmj.h3942

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