医療ニュース
2023年8月1日 亜鉛はコロナに効く!
過去の「流行りの病気」「ポストコロナ症候群に有効な治療薬はあるか」で、亜鉛は「もともと欠乏している人は重症化しやすい」という報告はあるものの、感染時に亜鉛を投与してもそれが新型コロナウイルス感染症(以下、単に「コロナ」)、あるいはコロナ後遺症の治療になるわけではない、という研究を紹介しました。
そのコラムで紹介したように、日本の「医療基盤・健康・影響研究所」はコロナの治療としての亜鉛の有効性を否定しています。そして、今もその考えを取り下げていません。
ところが、世界的には「コロナの治療として亜鉛は有効」という結論になりつつあります。2つのメタアナリシスを紹介しましょう。
1つ目は医学誌「European Journal of Medical Research」2022年5月23日号に掲載された「亜鉛補給と新型コロナウイルス感染症による死亡率:メタ分析(Zinc supplementation and COVID-19 mortality: a meta-analysis)」です。
1,398人の対象者を解析した結果、亜鉛補給によりコロナによる死亡リスクが43%低下するという結果が導かれました。
もう1つの研究は医学誌「Cureus」2023年6月10日号に掲載された「亜鉛補給は新型コロナウイルス感染症患者の死亡率低下と関連する: メタ分析(Zinc Supplementation Associated With a Decrease in Mortality in COVID-19 Patients: A Meta-Analysis)」です。
これまでに発表された亜鉛とコロナについての1,215本の論文が検索され、これらから質の高い5つの試験で死亡率を、2つの試験で症状の改善度を評価しました。結果、亜鉛補給によりコロナによる死亡リスクが37%低下していたことが分かりました。一方、症状自体の改善度には差がなかったようです。
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亜鉛補給がコロナの治療になるかの2つのメタアナリシスが実施され、双方とも「亜鉛に効果あり」という結果が出たわけです。なぜ日本の「医療基盤・健康・影響研究所」は黙ったままなのでしょうか。
亜鉛は費用も安いですから積極的に使えばいいと思いますが、問題は保険診療で血中亜鉛濃度が調べられないことです。以前も述べたように、「自分の亜鉛濃度は低いと思っていたのに調べてみると基準値よりも高かった」ということもしばしばあります。
コロナに感染したときに亜鉛を使うべきか否か。かかりつけ医と相談して決めるのがいいでしょう。
そのコラムで紹介したように、日本の「医療基盤・健康・影響研究所」はコロナの治療としての亜鉛の有効性を否定しています。そして、今もその考えを取り下げていません。
ところが、世界的には「コロナの治療として亜鉛は有効」という結論になりつつあります。2つのメタアナリシスを紹介しましょう。
1つ目は医学誌「European Journal of Medical Research」2022年5月23日号に掲載された「亜鉛補給と新型コロナウイルス感染症による死亡率:メタ分析(Zinc supplementation and COVID-19 mortality: a meta-analysis)」です。
1,398人の対象者を解析した結果、亜鉛補給によりコロナによる死亡リスクが43%低下するという結果が導かれました。
もう1つの研究は医学誌「Cureus」2023年6月10日号に掲載された「亜鉛補給は新型コロナウイルス感染症患者の死亡率低下と関連する: メタ分析(Zinc Supplementation Associated With a Decrease in Mortality in COVID-19 Patients: A Meta-Analysis)」です。
これまでに発表された亜鉛とコロナについての1,215本の論文が検索され、これらから質の高い5つの試験で死亡率を、2つの試験で症状の改善度を評価しました。結果、亜鉛補給によりコロナによる死亡リスクが37%低下していたことが分かりました。一方、症状自体の改善度には差がなかったようです。
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亜鉛補給がコロナの治療になるかの2つのメタアナリシスが実施され、双方とも「亜鉛に効果あり」という結果が出たわけです。なぜ日本の「医療基盤・健康・影響研究所」は黙ったままなのでしょうか。
亜鉛は費用も安いですから積極的に使えばいいと思いますが、問題は保険診療で血中亜鉛濃度が調べられないことです。以前も述べたように、「自分の亜鉛濃度は低いと思っていたのに調べてみると基準値よりも高かった」ということもしばしばあります。
コロナに感染したときに亜鉛を使うべきか否か。かかりつけ医と相談して決めるのがいいでしょう。