プラセンタ療法について

自費診療

 「肌が白くなった」、「慢性肝炎が劇的に改善した」、「更年期障害が治った」、「疲れにくくなって風邪をひきにくくなった」、「交通事故の後遺症が消えた」、・・・などとプラセンタの注射をされている方からいろんな声が聞かれます。
  しかし、各疾患に対し標準的な治療をおこなわずにプラセンタのみに治療効果を求めるのは適切ではありません。
  当院では、あくまでも標準的な治療や健康対策をされていてプラスアルファの効果を期待するケースにのみプラセンタ注射を実施しています。

Q1 プラセンタって何?

A1 プラセンタとは”胎盤”のことです。古代から胎盤は生命体を元気にすることが知られていました。人間以外の動物は出産後すぐにプラセンタを食べますし、人間は食べることこそしないものの、例えばプラセンタに触ることによって肌がすべすべになることは産科領域に従事する医療者なら実感しています。

Q2 プラセンタにはどんな成分が含まれるの?

A2 人ひとりの体をつくりあげる役割を担うプラセンタには、生きていくために必要なほぼ全ての栄養素が備わっています。3大栄養素であるタンパク質、脂質、糖質はもちろん各種ビタミン、ミネラル、酵素、核酸などの生理活性成分が豊富に存在します。

■ プラセンタに含まれる豊富な成分

アミノ酸・・・生命の源。いろいろな生理機能をもつ。
タンパク質・・・人の身体を作る栄養素。
糖質・・・エネルギー源になったり、細胞構造を維持する。
ビタミン・・・理機能を調節し代謝をスムースにする。
核酸・・・遺伝子の修復。新陳代謝の調整。
活性ペプチド・・・医薬品的な効能を発揮するプラセンタの中心成分。
脂質・脂肪酸・・・細胞をつくる重要な材料の1つ。
ムコ多糖体・・・細胞間をつなぐ成分で、炎症をおさえる働きなどがある。
ミネラル・・・血液・体液の調整など、さまざまな働きをする。
酵素・・・生体内の化学反応を助ける。

 このように豊富な栄養成分を含んだプラセンタは、お母様のお腹のなかで、赤ちゃんの成長に必要なさまざまな生理機能を支えています。

Q3 プラセンタはどのような機序で病気を治すの?

A3 抗生物質は細菌を死滅させますし、抗がん剤はがん細胞を小さくすることが知られています。一方、プラセンタは単一のはたらきをするのではなく、体中の弱っている細胞に活力を与えます。そして活力が与えられた細胞が病気を治すようになります。つまり、プラセンタは病気を直接治すのではなく、弱っている細胞を元気にすることによって、身体を健康な状態にもっていくのです。

Q4 プラセンタってブタの胎盤って聞いたんですけど・・・

A4 一般的に化粧品に含まれているプラセンタはブタであることがほとんどです。当クリニックでおこなっている注射はヒトの胎盤を用いています。

Q5 ヒトの胎盤は危険じゃないの?

A5 危険なヒトの胎盤も存在します。例えば、お母さんが肝炎ウイルスやHIVや狂牛病を持っている(あるいは持っているかもしれない)場合です。当院で使用しているプラセンタはそういった検査に合格したもののみを使用していますので心配ありません。

Q6   プラセンタ注射って保険が使えるの?

A6 プラセンタ(ラエンネック)注射は、慢性肝炎、肝硬変などの患者さんに対しては保険診療でおこなうことができます。

Q7 プラセンタの注射って聞くと怖い気がします。副作用はないのですか。

A7 重篤な副作用はほぼ皆無です。注射した部分が赤くなったり腫れたりすることは稀にありますがいずれも軽症です。皮膚に痒みがでたり赤くなったりすることもありますが、この場合も軽症で、その症状に対する治療をおこなえば短期間で治ります。実際、軽度の副作用が出たことのある人でもほとんどの人は使い続けています。

Q8 どれくらいの間隔で治療を行えば効果的ですか?

A8 注射の場合通常、週に1〜2回程度です

Q9 プラセンタの点滴はできますか?

A9 できません。プラセンタエキスを製造している製薬会社がそのように通知しているからです。現在の医療用プラセンタエキスは点滴や静脈注射ができるようにはつくられていません。安全性を考えてプラセンタの点滴はできないというわけです。当クリニックでは、筋肉注射のみをおこなっています。