医療ニュース

2009年2月18日(水) 献血のHIV陽性が過去最多

 2008年の献血について日本赤十字社が発表をおこないました。同社によりますと、献血者数は2007年を約13万7700人上回る約507万7200人で、これは6年ぶりの増加となります。

 ところが、献血者のなかでHIV陽性が判明したのが107人、献血者10万人あたりのHIV陽性者は2.107人で、いずれも過去最多となっています。

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 通常、献血のHIV検査は複数の人の血液を混ぜておこないます。ここで陽性反応がでると、どの血液(誰の血液)に含まれていたかを詳しく調べることになりますが、この作業に大変な労力と時間が費やされます。その結果、HIV陰性の人の血液が輸血などに使われるまでに時間がかかってしまうことになるのです。ということは、自身がHIVに感染していると、他に善意で献血をしている人の期待に添えないことにもなるわけです。

 このウェブサイトでも何度も書きましたが、感染の可能性のある方は献血ではなくまずは検査にいきましょう。これはHIVだけでなく、梅毒や肝炎でも同じです。

(谷口恭)

参考:医療ニュース 
2008年7月22日「献血のHIVが止まらない勢い」
2008年6月1日「大阪が3分の1、献血のHIV」