医療ニュース

2009年8月17日(月) 人口は増加し自然減は過去最大

 日本の総人口は2年連続で増加、しかし出生者から死亡者を引いた「自然増加数」は過去最大の減少・・・?

 この一見矛盾するような統計が8月11日、総務省から発表されました。

 日本の総人口(外国人を除く)は、2009年3月31日時点で、127,076,183人です。これは前年比約1万5千人の増加で、2年連続で増加したことになります。

 同省によりますと、人口が増えたのは主に海外からの転入や帰化などに伴う「社会増加数」が55,919人と増加したため(前年は41,826人)です。この理由として、同省は「景気悪化に伴う企業の海外撤退などが考えられる」と分析しています。帰化は1万数千人としています。

 一方、出生者数は、1,088,488人(前年度比7,977人減)で、3年ぶりに減少に転じています。死亡者数は過去最高の1,134,402人と報告されています。

 また、東京、名古屋、関西の3大都市圏の人口は64,012,618人(全国人口の50.37%)で過去最高を記録しています。関西圏(京都・大阪両府、兵庫・奈良両県)は18,233,496人で5年ぶりの増加となります。東京都は12,548,258人で、増加数は対前年比86,062人、増加率は0.69%と、ともに最大で、東京一極集中の傾向が続いていることになります。

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 出生数や死亡数が厚生労働省の発表と異なるのは、統計をとっている期間が異なるからです。厚生労働省は「年」を基準としているのに対し、今回発表をおこなった総務省は「年度」を基準にしています。

(谷口恭)

参考:医療ニュース2009年6月5日「人口自然減は過去最大に」