医療ニュース

2010年2月22日(月) はしかワクチン追加接種は依然低迷

 国内でのはしか(麻疹)ワクチンの接種率が低すぎるということは、このサイトで何度も何度もお伝えしていますが、その傾向は一向に変わらないようです。

 はしかの予防接種は、以前は1歳頃に一度接種するのみでした。しかし、一度接種では充分な免疫力が得られないため、2006年から2回目を小学校入学前に接種することになりました。ただし、これではルール変更になる前の子供は一度しか接種できないことになりますから、5年間の時限措置として13歳と18歳の全員を対象として公費負担(無料)でワクチン接種がおこなわれています。

 13歳と18歳のワクチン接種率の目標を厚生労働省は95%としています。2009年3月末時点(2008年度最終)での18歳のワクチン接種率は全国平均で77.3%、13歳では85.1%で目標からはほど遠い数字となっています。

 2月18日、同省は2009年度のワクチン接種率の途中経過を発表しました。2009年12月末時点で、接種率の全国平均は18歳で56.6%、13歳で65.8%となっています。

 2009年度の対象者は3月末で公費負担による定期接種が受けられなくなってしまいます。(その後に受けると自費となります)

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 接種率が低いのは都市部で特に顕著のようです。特に、神奈川、東京、大阪では18歳の4割前後しか接種していないようです。3月末までもう少し時間がありますから、該当する人は忘れないようにしましょう。

参考:
医療ニュース2009年10月27日「はしかワクチン接種、目標に届かず」
はやりの病気第46回(2007年6月)「はしかの予防接種率はなぜ低いのか」