医療ニュース

2010年4月12日(月) HPVワクチンの公費助成、次々と

 新潟県魚沼市を皮切りに、兵庫県明石市、栃木県大田原市、東京都杉並区などで、HPVのワクチンが公費で負担されることになったというニュースをお伝えしてきましたが(下記医療ニュース参照)、この動きは全国的に広がりつつあるようです。

 4月9日の読売新聞によりますと、群馬県北群馬郡榛東村(しんとうむら)でも、今年度から中学1年の女子生徒を対象にHPVワクチンの全額助成を開始するようです。群馬県内では榛東村が初めてだそうです。

 希望者にはワクチン3回分に必要な費用およそ5万円が全額助成されるようです。今年度の対象者は86人で、具体的な導入方法はまだ固まっておらず、村は今後、医療機関と話し合って決めると発表しています。

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 「子宮頸がん征圧をめざす専門家会議」によりますと、今年度、全国ですでに32の市区町村がHPVワクチン接種の公費助成を決めているそうです。(報道は4月9日の読売新聞の別の記事)

 他のワクチンに比べて、HPVワクチンを啓発する盛り上がりは突出しているように感じられます。もちろん悪いことではないのですが、私個人的には、ポリオウイルスの不活化ワクチンの導入や、B型肝炎ウイルスワクチンの国民全員への接種、肺炎球菌やインフルエンザ桿菌(HIB)のワクチンの啓発も同じように広がってほしいと考えています。

(谷口恭)

参考:
はやりの病気第77回「子宮頚ガンのワクチンはどこまで普及するか」
医療ニュース2010年2月3日「杉並区、大田原市でもHPVワクチン全額助成」
医療ニュース2010年1月23日「魚沼市に続いて明石市でもHPVのワクチン無料」