医療ニュース

2012年9月30日(日) RSウイルス感染症に注意

 乳幼児のかぜの原因ウイルスとして有名なRSウイルスが流行しているようです。昨年(2011年)も過去最多と報じられていましたが、今年はさらに増加傾向にあるようです。

 国立感染症研究所の報告によりますと、2012年9月の1週間あたりの患者数は2,785人に上り、これは2004年~2011年の同時期平均の6倍以上になるそうです(注1)。

 地域ごとにみてみると、東京都、大阪府、福岡県、宮崎県で罹患者が多いようです。
9月26日には福岡県北九州市の幼稚園で学級閉鎖が実施されたことが発表されました。

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 RSウイルスは乳幼児に罹患すると肺炎や脳炎に進行し重症化することもあります。このため疑われれば入院となることも多い感染症です。RSウイルスには感染の有無を調べる「検査キット」がありますが、保険適用は「入院患者のみ」とされています。また、報告が義務付けられているのは「小児科の定点」のみです。

 したがって、小児科でない一般内科などで発見された感染者(小児も成人も)、小児科であっても「定点」に指定されていない医療機関に入院して感染が発覚した症例、「定点」の小児科に受診したけれども(重症化せず)入院にいたらなかった例などはカウントされていません。また、RSウイルスは、近年小児だけでなく高齢者の介護施設などでも集団発症することが指摘されています。ですから実際の感染者は報告数の数倍~数十倍になるでしょう。

 今月(2012年9月)に入ってから、太融寺町谷口医院にも風邪の患者さんが急増しています。比較的重症な人のなかに、細菌感染は考えにくく、インフルエンザでもない、原因不明のウイルス感染と考えられる症例があります。これらのいくらかはRSウイルスが原因なのかもしれません。

 RSウイルスには特効薬もなければワクチンもありません。(月並みな言い方ですが)これからの流行シーズンに向けてうがい・手洗いをしっかりしましょう。
 
 尚、流行している都道府県は、昨年の発表でも東京、大阪、福岡、宮崎が上位4県でした。なぜこの4県で例年RSウイルスが流行するのか・・・。私には不思議でなりません。

(谷口恭)

注1:国立感染症研究所が発行している「IDWR 2012年第36号」に今年のRSウイルスに関する詳しい情報が掲載されています。興味のある方は下記を参照ください。

http://www.nih.go.jp/niid/ja/rs-virus-m/rs-virus-idwrc/2662-idwrc-1236.html


参考:医療ニュース
2011年9月30日 「RSウイルスがアウトブレイク」

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