医療ニュース

2007年3月9日(金) タイ、子宮けい癌のワクチンが5月から接種可能に

 米国、英国、オーストラリアなど、先進国では昨年から子宮けい癌のワクチンが認可されています。

 先進国かどうかは別にして、タイでも5月から子宮けい癌のワクチンが接種できることになりそうです。

 3月8日のThe Nation(タイの英字新聞)によりますと、国立シリラート病院で7日に開かれた会議で、保健省食品・医薬品委員会(FDA)の子宮けい癌ワクチン検討部会のメンバー、チャイヨット(Chaiyod Thirapakawong)助教授が、FDAが同ワクチンを5月までに認可する見通しであることを発表しました。

 現在、タイFDAでは2種類のワクチン(おそらくメルク社の「ガーダシル」とグラクソスミスクライン社の「サーバリックス」)の認可が検討されています。

 タイでは年間約6,200人に子宮けい癌が見つかっており、その半数が死亡しています。

 ワクチンは約1万2000バーツ(約3万8千円)(*1)とかなりの高額ですが、チョイヤット助教授によりますと、国からの補助は期待できないそうです。

 同助教授は言います。

 「私の経験から言って、この国では政府が予防医療に巨額の予算を投じるとは思えない。しかし、この病気の蔓延は国の重荷になるであろう・・・」

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 オーストラリアでは、来月から12歳から26歳の女性であれば、誰もがこのワクチンを無料で接種することができます。米国や英国でもいずれ国の負担で若年者の男女全員に接種できるような方向で検討がおこなわれています。

 タイ国の平均年収を考えると(地域にもよりますが、例えば東北地方(イサーン地方)ではひとりあたりの年間GDPが10万円以下です)、この高額なワクチンが普及するのはむつかしいと言えるでしょう。

 しかしながら、はしかやB型肝炎ワクチンの接種率が極めて低い日本では、現在このワクチンの臨床試験(治験)が進められてはいるものの、認可は早くても2009年頃になる見通しですし、無料化の案も出ていませんから、予防医学の領域においては、日本は先進国とは言えない状況です。

注1:The Nationの記事ではワクチンは12,000バーツとなっていますが、これは安すぎるように思われます。このワクチンは合計3回接種する必要があり、合計で10万円以上になるはずですから、12,000バーツは1回あたりの費用だと推測されます。

参考:子宮けい癌
    「米国、若い女性の3分の1がHPVに感染」

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2018/05/16

2018年4月17日より本ページで予告していましたように、2018年5月16日より麻疹風疹混合ワクチンの接種は、当院をかかりつけ医にしている方(及び当院に一度でも受診したことのある方)に限定させていただきます。