医療ニュース

2013年4月1日(月) 自殺が多いのは、男性は公務員、女性は医療・福祉

 2013年3月6日に厚労省が公表した「平成22年度 人口動態職業・産業別統計の概況」というものがあり、ここに産業別の死因のデータがあります。この調査は、平成22年4月1日から平成23年3月31日までの期間に死亡し届出がおこなわれたものが解析されています。尚、この調査は5年に一度おこなわれています。

 勤労者の自殺が依然多いことがよく指摘されますが、この調査では産業別の自殺者の割合が算出されています(注1)。

 女性で自殺が最も多い産業は「医療・福祉」で全死亡の11.4%に相当します。(医療・福祉に従事する全死亡者数が1,604人で、そのうち自殺が183人) 2位が「公務員」の9.9%です。

 男性では、最も自殺の割合が高いのは公務員で16.6%です。(公務員の全死亡者数が2,012人で、そのうち自殺が333人) 2位が「複合サービス業」の14.3%(「複合サービス業」が何を指すのかについてはよく分かりません)、3位が「電気・ガス・熱供給・水道業」の11.1%です。「医療・福祉」は8.7%(217人)でこれは13位になります。

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 ちなみに、前回の2005年度の調査では、「医療、福祉」関係者の死因が「自殺」だった割合は、女性が10.8%、男性が8.0%です。上記で述べたように、今回(2010年)は、女性、男性それぞれが11.4%、8.7%ですから、自殺で死亡する人の割合は男女とも増えているということになります。

 この数字だけをみると、医療・福祉の現場では女性の方に自殺者が多いように感じてしまいますが、自殺者数でみると、女性183人、男性217人と男性の方が多くなっています。

 就職が困難と言われるなか、女性は医療・福祉関連の職種を目指す人が増えています。最近では30代で看護学校に入学する人がまったく珍しくなくなっていますし、介護関連は40代からのチャレンジも少なくありません。また、新卒者の最も人気のある職種が公務員であるとする調査もあります。一方で、自殺が多いのがその「医療・福祉」と「公務員」というのは何やら皮肉な感じがします・・・。

(谷口恭)

注1:このデータは厚労省の下記のURLでみることができます。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/10jdss/dl/03.pdf

参考:医療ニュース
2013年1月31日「自殺者が3万人を切ったものの・・・」
2012年5月11日「20代女性の3人に1人は「自殺」を・・・

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