医療ニュース

2009年7月18日(土) 日本人の寿命がさらに長く

 厚生労働省が毎年公表している「簡易生命表」によりますと、日本人の平均寿命が男女とも過去最高となりました。(報道は7月17日の日経新聞など)

 日本人の平均寿命は女性が86.05歳、男性が79.29歳となっています。女性は24年連続の長寿世界一で、男性は2007年の3位から4位に後退しています。

 他の長寿国をみてみると、女性の2位は香港の85.5歳、男性の1位は、アイスランドの79.6歳、2位は香港とスイスの79.4歳で、今年はスイスに抜かれたことになります。

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 私がこのニュースを初めて知ったのは日本のマスコミではなく、タイの英字新聞であるBangkok Postのウェブサイトでした。同紙によりますと、日本人の長寿の原因は、a healthy traditional diet and active lifestyle(伝統的な食事と活発なライフスタイル)だそうです。

 海外からみれば日本人とはそのような健康的な民族に見えるのでしょうが、実際はどうでしょう。

 この統計は単なる"寿命"ですから、寝たきりになっていたとしても、生活の満足度が極めて低かったとしても、そういったことは考慮されません。医療現場にいると、生き生きとしたお年寄りはそれほど多くないことを実感せずにはいられません。

 単なる寿命だけではなく、国民の健康に対する満足度も加味した統計を見てみたいものです。


参考:医療ニュース 
2008年8月4日「長寿記録更新!女性は23年連続世界一」
2009年5月24日「WHOの統計でも日本人女性は世界一の長寿」

(谷口恭)