医療ニュース

2014年8月22日 コーヒーで顔のシミも減少

 コーヒーは大変身体にいいもので、生活習慣病や多くのガンのリスクを減少させてくれる、という話はこのサイトで何度もおこない、皮膚疾患については基底細胞癌のリスクを大きく減少させるという研究があることを過去に述べました(下記医療ニュース参照)。

 今回は、顔面のシミが少なくなる、という研究について報告します。対象は日本人の女性です。医学誌『International Journal of Dermatology』2014年7月11日号(オンライン版)に論文が掲載されています(注1)。

 研究の対象は30~60歳の日本人の女性131人です。アンケートにより、食事内容、コーヒーなどの飲料摂取の状況などを調べ、シミの評価はデジタル写真を撮影し分析したようです。コーヒーの摂取量が多いほどシミのスコアが統計学的に有意に減少するという結果がでたそうです。

 研究者らは、コーヒーに含まれるポリフェノールがシミの抑制作用の原因だと考えているようです。

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 以前コーヒーでリスクが下がるということを伝えた「基底細胞癌」は、長年紫外線に暴露されることがリスクとなります。今回のシミが減少するという結果と合わせて検討すると、コーヒーは紫外線から肌を守り、その結果、シミの発生を抑制し、基底細胞癌のリスクも下げる、と考えれば筋が通ります。

 紫外線の対策はサンスクリーン(日焼け止め)が基本であり、コーヒーを飲むだけで紫外線が予防できるわけでは決してありませんが、コーヒー好きの人には嬉しい報告と言えるでしょう。

(谷口恭)

参考:医療ニュース2014年6月30日「コーヒーで基底細胞癌のリスクが43%も減少」
はやりの病気第22回(2005年12月)「癌・糖尿病・高血圧の予防にコーヒーを!」


注1:この論文のタイトルは「Skin photoprotection and consumption of coffee and polyphenols in healthy middle-aged Japanese females」で、下記URLで概要を読むことができます。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ijd.12399/abstract