医療ニュース

2015年7月15日 電子タバコ、未成年には禁止すべきでは?

 電子タバコの危険性については、このサイトでも何度か指摘していますが、依然利用者は減らないようで、法的規制がないことから未成年にも広がっているようです。

 この度、厚生労働省の研究班は、電子タバコから通常のタバコに含まれる濃度を上回る発がん性物質が検出されたことを発表しました(注1)。

 研究班が国内で流通している9種の電子タバコを調べたところ、4種から発がん性物質であるホルムアルデヒドが検出されたそうです。さらにそのうち2種は紙巻きたばこの濃度を上回っていたようです。一方、ニコチンについては約100種のうち8種から検出されたものの微量だったそうです。

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 ホルムアルデヒドをそんなに含むものがあるなら、少なくとも未成年には直ちに規制すべきだと思われますが、現在の法律ではニコチンを含まない製品であれば購入を規制することはできないようです。
 
 日本経済新聞2015年6月14日朝刊によりますと、現在電子タバコは世界で400種類以上あり、2013年の市場は約30億ドル(3600億円)だったそうです。2030年までに現在の17倍に増えるとの予測もあるそうです。

 明らかに危険と判っているものを規制せずに静観するのは問題だと思いますが、なぜこんなにも厚労省の対応はのんびりしているのでしょうか・・・。

(谷口恭)


注1:この報告は議事録のかたちで下記のURLで読むことができます。しかし、はっきり言うと非常に読みにくい議事録です。もう少し分かりやすくまとめることはできないものでしょうか・・・

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000088825.html

参考:医療ニュース
2013年10月5日「電子タバコは本当に有効なのか」
2009年7月31日「「電子タバコ」はやはり危険!」
2008年9月26日「「電子タバコ」に要注意!」