医療ニュース

2014年3月31日 ビタミンCやEの摂りすぎで膝を悪くする

  日本人はビタミン剤が大好きですが、なかでもビタミンCとビタミンEは「抗酸化作用」という言葉が一人歩きして、若さを維持できる、と思っている人がいまだに少なくないような印象があります。ビタミンEについては、最近は有害性がしばしば指摘されるようになり、以前に比べるとやみくもに摂取する人は減っているようですが、ビタミンCは依然人気があります。若さを維持する、だけでなく膝などの関節にもいいとする説が流布されており、たしかにそのようなことを主張する医学的意見が過去にあったのも事実です。しかし、最近次のような研究が発表されました。

 ビタミンCとビタミンEの摂りすぎは、膝にいいどころか、むしろ変形性膝関節症のリスクを増大させる・・・

 これは医学誌『Osteoarthritis and cartilage』2014年2月9日(オンライン版)に掲載された研究結果(注1)です。

 この研究はUCSF(米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校)の研究者らが、多施設共同変形性関節症研究(Multicenter Osteoarthritis Study、MOSTと呼ばれます))の参加者(男女合計3,026人)を対象として、変形性膝関節症の発症とビタミンC及びビタミンEの血中濃度との関係を調べています。

 研究開始時に変形性膝関節症がなかった対象者を分析した結果、ビタミンCの血中濃度が最も高いグループは、最も低いグループに比べ、変形性膝関節症の発症率が有意に高かったようです。ビタミンEについても同様の結果が出ています。

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 この研究では、ビタミンCとビタミンEの摂取量を血中濃度で調べています。したがって摂取方法は、食事からの摂取なのか、サプリメントから摂ったのか、あるいは注射からなのか、といったことが分かりません。

 冒頭でも述べましたが、ビタミンCやビタミンEの効果を盲目的に信じて驚く程多量のサプリメントを摂っている人がいます。水溶性だから摂りすぎても大丈夫、と言われていたビタミンCの有害性も最近は指摘されるようになってきており、この研究もその一例になると思います。

 現代でもビタミンが不足している人は皆無とまではいえませんが、通常の食事をしていればビタミン不足になることはまずありえません。いずれ改めて述べたいと思いますが、ビタミンのサプリメントはほとんどの人が摂るべきではないと私は考えています。

(谷口恭)

注1:この論文のタイトルは「High plasma levels of vitamin C and E are associated with incident radiographic knee osteoarthritis」で、下記URLで概要を読むことができます。
http://www.oarsijournal.com/article/S1063-4584%2813%2901013-3/abstract


参考:医療ニュース
2014年1月28日「やはりビタミン・ミネラルのサプリメントは利益なく有害」
2011年11月14日「ビタミンEの発ガンリスク」
2012年3月13日「ビタミンE過剰摂取で骨粗しょう症に」
2011年8月26日「ビタミン剤で発ガンのリスク上昇」

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