医療ニュース

2013年4月18日(木) コーヒーでも緑茶でも脳卒中のリスク低減

 コーヒーが健康にいい、とする研究については過去何度もご紹介していますが、日本でも同様の研究結果が発表されましたのでお知らせいたします。

 1日に1杯以上コーヒーを飲む人は脳卒中リスクが約20%低い...。

 これは医学誌『Stroke』2013年3月14日号(オンライン版)で発表されたもので、国立循環器病研究センターの小久保喜弘医師による研究です(注1)。

 この研究では、1990年代後半に東北から沖縄の9箇所に在住していた45~74歳の男女約82,369人が対象とされ、コーヒー摂取量と脳卒中との関連が調べられています。追跡期間は平均で13年間となり、期間中に3,425が脳出血、脳梗塞、くも膜下出血といった脳卒中を発症しています。解析の結果、1日1杯以上のコーヒーで脳卒中の発症リスクがおよそ20%減少することが判ったそうです。

 この調査では緑茶と脳卒中との関係も調べられています。

 結果は、1日に2~3杯緑茶を飲む人は、ほとんど飲まない人に比べ、脳卒中リスクが14%低く、4杯以上飲む人では20%低かった、というものです。

 本当にコーヒーや緑茶の効果で脳卒中が減るのかどうかを確証させるため、研究では、年齢、性別、体重、喫煙の有無、飲酒、食事、運動などの因子も考慮されています。これらを考慮しても、コーヒー、お茶が有効であったと結論づけられています。尚、緑茶を飲んでいた人は、飲まない人に比べ運動をする比率が高いことも今回の調査で判ったそうです。

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 コーヒーについては、脳卒中の他、生活習慣病やガンの予防にもなるという研究が相次ぐなか、緑茶については否定的なものが最近は多いような印象がありました。(下記医療ニュースも参照ください) 今回、このような結果が出たことは我々日本人にとっては朗報でしょう。

 では、なぜコーヒーや緑茶で脳卒中のリスクが減るのでしょうか。ひとつには、血圧を下げ糖尿病を予防する効果があるから、と考えられるかと思います。また、コーヒーや緑茶をよく飲む人は日頃から健康に関心が高い、とは言えないでしょうか。緑茶をよく飲む人に運動する比率が高いということがそれを示唆しているように思えます。

(谷口恭)

注1:この論文のタイトルは、「The Impact of Green Tea and Coffee Consumption on the Reduced Risk
of Stroke Incidence in Japanese Population: The Japan Public Health
Center-Based Study Cohort」で、下記のURLで概要を読むことができます。

http://stroke.ahajournals.org/content/early/2013/03/14/STROKEAHA.
111.677500.abstract?sid=c88f3a4c-79f6-4e3c-b5a7-acf2bf18446b



参考:
医療ニュース2013年1月8日「コーヒーで口腔ガン・咽頭ガンの死亡リスク低下」
医療ニュース2012年12月3日 「コーヒーも紅茶も生活習慣病に有効」
医療ニュース2012年10月1日 「コーヒーは消化管疾患と無関係」
医療ニュース2010年5月24日 「紅茶で大腸ガンのリスクが上昇?」
医療ニュース2010年11月4日「緑茶に乳ガンの予防効果なし」
医療ニュース2007年6月19日「緑茶をよく飲む人はカロリー過多!?」
はやりの病気第22回(2005年12月)「癌・糖尿病・高血圧の予防にコーヒーを!」
はやりの病気第30回(2006年4月)「コーヒー摂取で心筋梗塞!」

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