医療ニュース

2016年3月8日 コーヒーを毎日飲めば膀胱がんのリスクが低下

 このサイトでは過去10年以上にわたり、コーヒーがいかに健康に良いかということを繰り返し伝えています。これは私がコーヒー好きだからではなく(それもあるかもしれませんが)、一流の医学誌に掲載されたきちんとした研究を紹介している結果です。もちろん否定的な研究が報告されればそれも伝えていますが、おしなべて言えば、コーヒーは多くのがんや生活習慣病の予防に有効であることを、いくつもの大規模調査が示しています。今回紹介するのは「コーヒーが膀胱がんのリスクを低下させる」というものです。

 研究は日本の学者によりおこなわれています。宮城県の住民を対象とした2つの大規模調査のデータを解析しコーヒーが膀胱がんのリスクを低下させるという結論が導かれています。論文は医学誌『European journal of cancer prevention』2016年2月12日号(オンライン版)に掲載されています(注1)。

 2つの大規模調査とは「宮城コホート研究」と「大崎コホート研究」で、それぞれの追跡期間は17.6年、13.3年です。対象者は合計73,346人、調査期間中に膀胱がんを発症したのは274人です。

 コーヒーを時々飲む人、1日1~2杯飲む人、1日3杯以上飲む人は、まったく飲まない人に比べて、膀胱がんの発症リスクが、1.22、0.88、0.56という結果です。これは、コーヒーを時々飲めば22%リスクが上昇するものの、毎日1~2杯飲めば12%低下し、3杯以上飲めば44%も低下するということを意味します。

 尚、膀胱がんの最大のリスクのひとつに「喫煙」がありますが、この調査は喫煙の有無を考慮して解析しても同様の結果となっているようです。

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 研究ではコーヒーをときどき飲めば逆にリスクが高くなっています。この理由は分かりませんが、3杯以上で44%もリスクが下がっていたというのは注目に値します。コーヒー好き(私も含めて)には嬉しい結果です。紅茶や日本茶との関係も気になるところであり、今後そういった研究も待ちたいと思います。


注1:この論文のタイトルは「The association between coffee consumption and bladder cancer incidence in a pooled analysis of the Miyagi Cohort Study and Ohsaki Cohort Study.」であり、下記URLで概要を読むことができます・

http://journals.lww.com/eurjcancerprev/pages/results.aspx?txtkeywords=The+association+between+coffee+consumption+and+bladder+cancer+incidence+in+a+pooled+analysis+of+the+Miyagi+Cohort+Study+and+Ohsaki+Cohort+Study.

参考:
はやりの病気
第22回(2005年12月)「癌・糖尿病・高血圧の予防にコーヒーを!」
第30回(2006年4月)「コーヒー摂取で心筋梗塞!? 」

メディカルエッセイ
第105回(2011年10月)「お茶とコーヒーとチョコレート」

医療ニュース
2015年8月28日「コーヒーが悪性黒色腫を予防」
2014年8月22日「コーヒーで顔のシミも減少」
2014年6月30日「コーヒーで基底細胞癌のリスクが43%も減少」
2013年9月2日「コーヒーの飲み過ぎで死亡リスク増加?」
2013年4月18日「コーヒーでも緑茶でも脳卒中のリスク低減」
2013年1月8日「コーヒーで口腔ガン・咽頭ガンの死亡リスク低下」


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2018/05/16

2018年4月17日より本ページで予告していましたように、2018年5月16日より麻疹風疹混合ワクチンの接種は、当院をかかりつけ医にしている方(及び当院に一度でも受診したことのある方)に限定させていただきます。