不眠を治そう・依存症を治そう
不眠以外の精神不調についてもご相談ください。自殺企図があるなど重症例は精神科受診を勧めることもありますが、当院の治療で完治することもあります。最近増えているのは依存症で、以前からよくある「睡眠薬などのベンゾジアゼピン系の依存症を治したい」に加え「市販の咳止め・風邪薬をやめたいけどやめられない」という訴えが増えています。これらは難渋することも多いのですが、他にかかっているところのない方はご相談ください。
尚、厚労省が指定する咳止め・風邪薬に含まれている「6つの危険な成分」は下記の通りです。
#1 エフェドリン
#2 メチルエフェドリン
#3 プソイドエフェドリン
#4 コデイン
#5 ジヒドロコデイン
#6 ブロムワレリル尿素
参考
はやりの病気第164回(2017年4月)「本当に危険なベンゾジアゼピン依存症」
「悪名高いOTC鎮痛薬、販売継続の謎」
(日経メディカル「谷口恭の『梅田のGPがどうしても伝えたいこと』」2020年6月30日)
参考:乱用されていた市販薬 乱用されていた睡眠薬・抗不安薬
(出典は厚労省の実態調査)
依存性の強い薬物が入っている市販薬
摂食障害治療施設リスト2022年版
今や日本人の5人に1人が不眠に悩んでいると言われています。特に働きざかりの年齢の男女に増加しているという特徴があります。当クリニックでも不眠の治療をおこなっていますが、ここでは不眠の特徴と治療法についてまとめておきたいと思います。
健康づくりのための睡眠指針 2014 ~ 睡眠12箇条 ~に基づいた保健指導ハンドブック
参考:はやりの病気
第148回(2015年12月)「不眠治療の歴史が変わるか」
第86回(2010年10月)「新しい睡眠薬の登場」
第124回(2013年12月)「睡眠薬の恐怖」
第138回(2015年2月)「不眠症の克服~睡眠時間が短い国民と長い国民~」
第139回(2015年3月)「不眠症の克服~「早起き早寝」と眠れない職業トップ3~」
参考:医療ニュース
2016年3月7日「「睡眠12箇条」の指導手引きが公開」
2015年8月29日「睡眠薬使用者の自動車事故」
ポイント1 不眠は仕事の効率を4割も低下させる
ポイント2 不眠があると“うつ”になりやすい
ポイント3 不眠をかかえていても医師に相談していない人が多い
ポイント4 睡眠薬は怖くないが・・
ポイント5 睡眠薬にもいろいろある
ポイント1 不眠は仕事の効率を4割も低下させる
2006年6月8日に日経新聞に報道された日本大学医学部の研究によりますと、不眠を抱える人は注意力が低下し、その結果仕事の効率が4割も低下することが分かりました。また、交通事故のリスクは1.4倍となります。これらを国全体でみると、一年間でなんと3兆4千億円もの損失となります。
ポイント2 不眠があると“うつ”になりやすい
ある研究では、一年間以上不眠が続いた場合、まったく不眠がない人に比べてうつ病になるリスクが39.8倍にもなると結論付けています。また自殺をする人の大半はうつなどの疾患をかかえていることはよく知られた事実で、そういう意味でも不眠は放っておくべきでない症状と言えるでしょう。
ポイント3 不眠をかかえていても医師に相談していない人が多い
医師が処方する睡眠薬は数十種類にのぼります。医師は患者さんごとに最も適していると思われる睡眠薬を処方し、効果や副作用をみながら最適の不眠の治療をおこないます。ところが、不眠をかかえている人で、その悩みを実際に医師に相談しているのは17.0%しかいないというデータがあります。7.3%が市販薬に頼り、寝酒をしている人が29.5%(寝酒ではいい睡眠が得られないというデータもあります)、そして「何もしていない」と答える人が43.5%もいます。また、不眠をかかえている人が何らかの理由で病院を受診しても77%が不眠を医師に相談していないそうです。(『診断と治療』2006年9月より)
ポイント4 睡眠薬は怖くないが・・
睡眠薬というと「サリドマイドの奇形」のイメージがあるからなのか、不眠をかかえている人のなかには薬に恐怖感を持っている人が少なくありません。しかしながら、最近は副作用が現れにくいすぐれた睡眠薬が次々と登場してきています。新しい睡眠薬も、患者さんによっては副作用が出ることもありますが、医師と充分な話をした上で効果が最大限に得られて副作用の出にくい薬を選べばいいのです。
しかしながら、睡眠薬は安易に内服するものではありません。特に、現在使用されている多くの睡眠薬は「依存性」があり、また「反跳性」といって、睡眠薬をやめたときに前の状態よりもさらに不眠の程度が悪化することがあります。
また、上記「はやりの病気第124回」で述べたように、アルコールとの併用や高齢者の服用は不幸な事故(事件)につながることもあり得ます。
睡眠薬に過度の恐怖をもつのはよくありませんが、その逆に簡単に考えすぎてもいけないというわけです。
ポイント5 睡眠薬にもいろいろある
一言で「不眠」とか「睡眠障害」といっても、いろんなタイプがあります。なかなか寝付けない人、寝つきは悪くないがすぐに目覚めてしまう人、睡眠時間はとれているのだけれど睡眠が浅くて起床後にけだるさが残る人、などで使う薬が変わってきます。働きざかりの男女であれば、翌日に薬の効果が残らないものを選ばなければなりません。
ポイント4で述べた、「依存性」と「反跳性」の起こらない睡眠薬が普及しつつあります。こういった薬剤から始めるのがいいでしょう。また、従来の睡眠薬(ベンゾジアゼピン系)を常用している人も、少しずつこれら副作用がないものに移行していくのがいいでしょう。
薬局にも「睡眠薬に似たもの」が売られています。これは、古いタイプの抗ヒスタミン薬で、副作用の眠気を利用したものです。これで満足のいく睡眠が得られるのであれば問題ないでしょうが、このような睡眠は理想の睡眠ではありませんのですっきりしないという人は医療機関に相談されるのがいいでしょう。
2015年8月28日
太融寺町谷口医院
院長 谷口恭
尚、厚労省が指定する咳止め・風邪薬に含まれている「6つの危険な成分」は下記の通りです。
#1 エフェドリン
#2 メチルエフェドリン
#3 プソイドエフェドリン
#4 コデイン
#5 ジヒドロコデイン
#6 ブロムワレリル尿素
参考
はやりの病気第164回(2017年4月)「本当に危険なベンゾジアゼピン依存症」
「悪名高いOTC鎮痛薬、販売継続の謎」
(日経メディカル「谷口恭の『梅田のGPがどうしても伝えたいこと』」2020年6月30日)
参考:乱用されていた市販薬 乱用されていた睡眠薬・抗不安薬
(出典は厚労省の実態調査)
依存性の強い薬物が入っている市販薬
摂食障害治療施設リスト2022年版
今や日本人の5人に1人が不眠に悩んでいると言われています。特に働きざかりの年齢の男女に増加しているという特徴があります。当クリニックでも不眠の治療をおこなっていますが、ここでは不眠の特徴と治療法についてまとめておきたいと思います。
健康づくりのための睡眠指針 2014 ~ 睡眠12箇条 ~に基づいた保健指導ハンドブック
参考:はやりの病気
第148回(2015年12月)「不眠治療の歴史が変わるか」
第86回(2010年10月)「新しい睡眠薬の登場」
第124回(2013年12月)「睡眠薬の恐怖」
第138回(2015年2月)「不眠症の克服~睡眠時間が短い国民と長い国民~」
第139回(2015年3月)「不眠症の克服~「早起き早寝」と眠れない職業トップ3~」
参考:医療ニュース
2016年3月7日「「睡眠12箇条」の指導手引きが公開」
2015年8月29日「睡眠薬使用者の自動車事故」
ポイント1 不眠は仕事の効率を4割も低下させる
ポイント2 不眠があると“うつ”になりやすい
ポイント3 不眠をかかえていても医師に相談していない人が多い
ポイント4 睡眠薬は怖くないが・・
ポイント5 睡眠薬にもいろいろある
ポイント1 不眠は仕事の効率を4割も低下させる
2006年6月8日に日経新聞に報道された日本大学医学部の研究によりますと、不眠を抱える人は注意力が低下し、その結果仕事の効率が4割も低下することが分かりました。また、交通事故のリスクは1.4倍となります。これらを国全体でみると、一年間でなんと3兆4千億円もの損失となります。
ポイント2 不眠があると“うつ”になりやすい
ある研究では、一年間以上不眠が続いた場合、まったく不眠がない人に比べてうつ病になるリスクが39.8倍にもなると結論付けています。また自殺をする人の大半はうつなどの疾患をかかえていることはよく知られた事実で、そういう意味でも不眠は放っておくべきでない症状と言えるでしょう。
ポイント3 不眠をかかえていても医師に相談していない人が多い
医師が処方する睡眠薬は数十種類にのぼります。医師は患者さんごとに最も適していると思われる睡眠薬を処方し、効果や副作用をみながら最適の不眠の治療をおこないます。ところが、不眠をかかえている人で、その悩みを実際に医師に相談しているのは17.0%しかいないというデータがあります。7.3%が市販薬に頼り、寝酒をしている人が29.5%(寝酒ではいい睡眠が得られないというデータもあります)、そして「何もしていない」と答える人が43.5%もいます。また、不眠をかかえている人が何らかの理由で病院を受診しても77%が不眠を医師に相談していないそうです。(『診断と治療』2006年9月より)
ポイント4 睡眠薬は怖くないが・・
睡眠薬というと「サリドマイドの奇形」のイメージがあるからなのか、不眠をかかえている人のなかには薬に恐怖感を持っている人が少なくありません。しかしながら、最近は副作用が現れにくいすぐれた睡眠薬が次々と登場してきています。新しい睡眠薬も、患者さんによっては副作用が出ることもありますが、医師と充分な話をした上で効果が最大限に得られて副作用の出にくい薬を選べばいいのです。
しかしながら、睡眠薬は安易に内服するものではありません。特に、現在使用されている多くの睡眠薬は「依存性」があり、また「反跳性」といって、睡眠薬をやめたときに前の状態よりもさらに不眠の程度が悪化することがあります。
また、上記「はやりの病気第124回」で述べたように、アルコールとの併用や高齢者の服用は不幸な事故(事件)につながることもあり得ます。
睡眠薬に過度の恐怖をもつのはよくありませんが、その逆に簡単に考えすぎてもいけないというわけです。
ポイント5 睡眠薬にもいろいろある
一言で「不眠」とか「睡眠障害」といっても、いろんなタイプがあります。なかなか寝付けない人、寝つきは悪くないがすぐに目覚めてしまう人、睡眠時間はとれているのだけれど睡眠が浅くて起床後にけだるさが残る人、などで使う薬が変わってきます。働きざかりの男女であれば、翌日に薬の効果が残らないものを選ばなければなりません。
ポイント4で述べた、「依存性」と「反跳性」の起こらない睡眠薬が普及しつつあります。こういった薬剤から始めるのがいいでしょう。また、従来の睡眠薬(ベンゾジアゼピン系)を常用している人も、少しずつこれら副作用がないものに移行していくのがいいでしょう。
薬局にも「睡眠薬に似たもの」が売られています。これは、古いタイプの抗ヒスタミン薬で、副作用の眠気を利用したものです。これで満足のいく睡眠が得られるのであれば問題ないでしょうが、このような睡眠は理想の睡眠ではありませんのですっきりしないという人は医療機関に相談されるのがいいでしょう。
2015年8月28日
太融寺町谷口医院
院長 谷口恭
「かかりつけ医をもとう」
花粉症対策 / アレルギーの検査 / のどの痛み(咽頭痛) / インフルエンザ / 湿疹・かぶれ・じんましん / 生活習慣病・メタボリックシンドローム / アトピーを治そう / 片頭痛を治そう / 長引く咳(せき) / 不眠を治そう / ぜんそく / 予防接種をしよう / ニキビ・酒さ(しゅさ)を治そう / HIV検査(抗体・NAT)・性感染症・血液感染症 / 水虫がはやっています! / ED(勃起不全)を克服する / 肝炎ワクチンの接種をしよう / 薄毛・抜け毛を治そう / 禁煙外来 / 旅行医学・英文診断書など